コメディ・ライト小説(新)
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- 菊地くんは思春期男子
- 日時: 2023/09/19 21:27
- 名前: kkttuy (ID: eR9v1L6x)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13802
菊地蓮斗
15歳。今作の主人公であり、タイトルの通り思春期真っ只中な男の子である。どうやら学校に好きな人がいるらしく……
菊地祐美
19歳。蓮斗の姉であり、そこら辺にいるような普通の女子大学生である。ファッションに疎いため、部屋着は地味な下着のみである。
菊地裕翔
22歳。蓮斗の兄であり、中小企業勤めのお酒好き。もちろんアル中ではない。両親が共働きなので、家事は祐美、その他は裕翔という分担を家庭内で行っている。
息抜きで書いた小説です。それに初心者なのでつまんないかと思いますが、それでも少しでも楽しんでもらえたら幸いです。
「兄ちゃん、小遣い頂戴よ」
藪から棒に金を催促されたらたまったモノではない。
「あのなぁ、確かに俺は働いてるけどさ、小遣いをお前に渡してるような余裕はないんだよ。」
「何だよ、ケチ。」
蓮斗がそう呟いたのを裕翔は聞き逃さなかった。
「なんだよ、お前今日やけに正直だな?」
「へへ、俺、清々しい人に憧れてるんだ。」
おもっきし間違えている。
「それを言うなら清々しいだろ、それに使い方間違ってるし。お前ちゃんと小学校で国語習ってきたか?」
「し、失礼な!習ってるに決まってるじゃんか!」
よくもまあ授業中ずっと寝てた奴が言えたではないか。
「えぇ……」
裕翔は困惑するしかない。しかし当然である。
「そうだ、姉ちゃんの風呂覗こうよ」
またもや藪から棒に。身内の入浴は好きになれないのが人間の性というモノだが、どうやら蓮斗は違うようだ。
「祐美の風呂とか別に俺は見なくてもいいから。アイツおっ◯い小さいし。」
それは流石に言ってはならない。
「あっそ、じゃあ俺一人で行くから。」
そう言い放って蓮斗は風呂の方へと走り去ってしまった。
「きっも」
のめり込むように風呂場の窓を見つめる蓮斗を見た裕翔の口からはこの言葉しか出なかった。
「もう何回目?」
しょっちゅう覗かれているので祐美も流石に気付くようになってきている。
「げっ!?」
この言葉を最後に脱衣室から蓮斗の気配は無くなった。
それから間もなく、祐美が風呂から上がった。
「「!?」」
びしょ濡れで身体をタオルで隠す祐美を見た二人は反応せずにはいられなかった。裕翔は自身が言っていた事と矛盾してしまっている。
「なぁに?どうしたんさ?」
天然な雰囲気を纏う祐美の言葉はたった一言で二人を魅了した。
「ね、姉ちゃぁん…」
「祐美ってこんなに可愛かったっけぇ…」
祐美からしたら思惑通りである。これ以降祐美は自身の可愛さに自信を持つようになった。捻くれ者の姉は捻くれ者である。
こうして一つのおかしな3兄妹の夜は終わった。