コメディ・ライト小説(新)

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ここで。
日時: 2024/08/26 00:45
名前: おはぎ (ID: Zk3BeANd)

最近は天気が良く、気持ちが良い日が多い印象である。

さぁ、あの子を見ようか。

...... この物語の主人公、吉川美奈(15)は、
交友関係が拗れてしまって ひょんな事からクラスの荒れているグループに混ざってしまった。
また"あの様な思い"をしたくないと言う一心、いや、少しの興味からかもしれないが ,
仲間と一緒に夜遊びや家出を繰り返す様になる。
両親はそんな彼女に興味は無く 彼らが心配していたのは自分達の信用を失わないかどうかだった。


馬鹿娘を育ててしまった。


本当に、それだけなのだ。その様な家庭環境も相まってかは分からないが、彼女の非行はエスカレートしていった。
それでも彼女 ..... いや美奈は現状に満足していた。友達と馬鹿騒ぎして , 彼氏と夜遊びして、彼女なりの青春を謳歌していた。

しかし幸せと云う物は長くは続かない物なのだろうか、はたまた彼女の性格が面倒だったのか。美奈はそのグループのリーダー格の男子と揉めてしまう。

———- 一瞬だった。

一瞬にして彼女の味方は居なくなり , 彼氏も友達も美奈の事をバカにする。

美奈は本当に居場所が無くなったと思ったそうだ。私にはよく分からないが。


" ねぇ。"

美奈の声が聞こえる。しかし私たちが彼女の声に耳を傾ける理由は無い。
私と , そして貴方も彼女を少し気に掛けながら無視をする。

" ねぇってば!!!! 私の話を聞いてよ、"

彼女は目に涙を浮かべ , 私たちに懇願してくる。大丈夫だ。彼女はこの物語の主人公なんだから , 私たちが干渉する様な事では無い。
第一に、今まで自らが怠けて来た結果なのだ
私たちが彼女の話を聞いてやり、彼女のケアをする義理は無い。自分でどうにかして欲しい所だ。


" お願いだから , 聞いてよ ...... "

なんて言いながら泣きじゃくる美奈。
...... なるほど。
そこまでして私たちに聞いて欲しい事とは何だろうか?私は少し気になって彼女に声を掛ける。信用される様に愛想の良い , どこか貼り付けた様な笑顔を彼女に向けながら。

"美奈ちゃん、どうしたの?
...... 何かあったの?お姉さん力になれるかもしれないよ?ほら、話してご覧?"

全くの嘘だ。彼女に何があったかは私が一番よく知っているし、美奈の力になんてなりたくもない。

美奈は嗚咽混じりに答える。

" 私のっ、力に?"

....... へぇ。
コイツどれだけ馬鹿なのか計り知れないね。
君の味方になりたい人なんて居る訳ないじゃないか?しかし凄く面白い。久しぶりの高揚感を抑えながら人一倍得意な演技を続ける。

" えぇ、そうよ。私に出来る範囲なら、だけれど。"

我ながら素晴らしい演技力だ。
優しげで、それでいて切なげな表情に切り替える。
美奈はすっかり騙されて、会ったばかりだと云うのに私の事を信用している様だ。
君にしか聞こえない様にそう耳打ちした後、貴方の表情を見てみる。
....... 驚いたな。君は私より狂っているんじゃないか?
真顔で見ているだけなんて、つまらない人だな。
しかし、そんなもんだろう。特に面白味は無い。
少し放っておいた美奈に視線を戻す。
泣きながら何か言っている様だがよく聞こえない。

" 私.......... たのに ....... "

ようやく聞き取れたのはその二つの単語だけだった。

" もう一回言ってくれるかな?お姉さんきっと君の力になれるから。"

と微笑みかけてみる。

" 私、あの人達の事仲間だと思ってたのに..."

今度はしっかり聞き取れた。
それにしても阿呆らしいな、仲間な訳ないのに。君だけ明らかに浮いていたじゃないか。
まぁ、いつか気付くだろうね。

" そういえば、お姉さん誰..... ? "

余計なことを聞くなぁ、私は。

" 私?私は君だよ。未来の私。
現代の君を偵察に来たって所かな?"

美奈、いや、15歳の私に本当の事を話す。
呼びにくいので美奈でいいだろう。

美奈は瞬きを二回して私を見た。
その後 軽く俯いてこう言った、

" お姉さん、いや未来の私は、今の私の事をバカにしてるんでしょ?"

これは、驚いたな。
出会う人達全てを馬鹿にしてきたと言っても過言ではないが、バレた事は無い筈だ。

...... はっ、流石私だな。

" 嗚呼、そうだよ。"

否定せずに本当の事を教える。
美奈は悲しげに微笑んだ後、口を開く

"じゃあ気兼ねなく言えるな。 私、ずっと自分でも否定し続けてきた事があるの。"

そんな事あったかな、なんて思いながら頷く


ゆっくりと美奈はこう言う。
" 親にも友達にも、自分自身にすらも ........
私ずっと言えなかったの。あのね、"


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