コメディ・ライト小説(新)

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1章 デストロイワールド-Destroy World
日時: 2024/09/28 22:20
名前: 桜月ゞ幻夜 (ID: HTruCSoB)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=14029

1章 第1話「入学」

___主な登場人物____
ジーク・デストロイ(主人公)

フレイ・ベルージュ

フレッド先生
_____________

"俺って何だろうな……"

"家族もいなくて人と関わることもできない"

"一人で寂しく生きるだけの『カイブツ』か……"

"だが、これからは違う。俺もみんなと同じ『普通の子』になる、はずだったんだ……"

ここは『デストロイワールド』完全実力主義の世界だ。 強いものは慕われ、弱いものはゴミのように扱われる。それがこの世界のルールだ。その「強さ」を決める上で重要になってくるもの、それは『スキル』だ。生まれてくるとき、誰だって一つ『スキル』をもって生まれてくる。例えば、火をつけたり、水を操れたり、土の中を潜れたりなど種類は無数にある。そして人々はそれを使い、能力値というものを作った。1から12までで表され、その数字で強さを表すものだ。もちろん高ければ高いほど世間から優遇され、低いものは気持ち悪がられ、社会から捨てられる、このように成り立っているのだ。そしてこの男も辛い社会を生きるものだったのだ。その名は『ジーク』世間はジークのことを「能力社会のゴミ」という。理由はもちろんジーク自身の能力値に問題があるからだ。そう、ジークの能力値は〈1〉世間のお荷物と呼ばれている。

「はぁ…疲れたな今日も」
ジークはひそかに街の静かな場所を歩いていた。
「それにしても風が冷たい。早く帰らないとな。だって明日は……入学式だからな」
そしてジークは歩いた。「はぁーねっむ。今日から毎日これかよ……」

いつもより早く布団から起きてジークは呟いた。
「てか、荷物いらないってマジか?しかも入学式だけじゃなくて毎日らしいしな」
そして学校に着く。それからジークにとって重要な時でもある。クラスの奴らに良い印象を持ってもらう。非常に大事な時だ。
「頑張らないとな」
ジークはそう言い、校舎へと歩いた。すると後ろから声をかけられた。
「おい、そこのお前」
少し怒っているような男の人の声だった。
(誰だ?まぁ、誰であろうと能力値が高い奴だろうな)
「おい、聞こえないのか?イライラしてるから早くどけ」
(はぁー、気分さがるなぁ……今日は入学式だってのに)
仕方なくジークは口を開くことにした。
「あの……何でそんなに怒っているんですか?」
「お前死にたいのか?偉そうにしやがって…お前の能力値はいくつだ?」
(うん、知ってた。多分シカトしたら潰されるんだろうな……)
ジークは答えた。
「能力値は………〈1〉です……」
するとその男は少し間をおいて言った。
「は?お前マジで言ってんのか?本当に〈1〉の奴なんて初めて見た……」
それで終わると思いきや、まだその男は口を開く。
「よし、今なら許してやる。だから俺がキレる前にさっさと消えろ」
(こいつはだいぶイカれてるな)
そう心に思ってジークは言った。
「でもなんで能力値が低いからって、道を通さないといけないんでしょうかね」
そう言うと相手の方から炎のようなものでできた弾が数発とんで来た。おそらく相手の『スキル』だろう。
「っち……まさかこんなとこで騒ぎを起こすなんてな」
ジークは素早く避け、男は構えながら話す。
「いいか、この世界は実力主義だ。強いものに逆らうとこうなってしまう。だが、世間はそれを間違ってるとは言わない。強いものの言うことは絶対だ。だからお前は間違ってる。これが現実なんだ」
「ふっ、そんなことぐらい知ってるさ」
そう言ってまた心の中で呟く。
(俺はそんな世の中をぶっ潰すためにここにいるんだよ)
その瞬間に学校のチャイムが鳴った。
「っち…もう時間がない。おい貴様、次会ったら殺す」
そう言い残して男は高く飛び上がりどこかへ行った。
「やっと行った…たぶんあいつ学生だよな。そしてこの辺りには学校は1つしかない。なんか嫌な予感してきた」
そして学校のクラス名簿が貼られている場所へジークは行った。
「あれに書いてあるのかな?」
そこには4組のクラスの名簿があった。ジークのもある。そしてそこには能力値〈10〉の名前があった。
「能力値……〈10〉…?なんだろう、嫌な予感が強くなってる。そして後ろから殺気を感じる……」
ジークが振り向くとそこには先ほどの男がいた。
(いやまずい、入学早々にやらかしたな…まずは、何事も話しかけないと始まらない……冷静になれ……)
ジークは焦っていたが冷静を取り戻し話しかけた。
「あの……あなたは……」
「消えろ」
「……いや、違うんで……」
「もういい、消えろ」
はっきりと言われたジークは、何も言えないままそっと後退りしてその場を去り、教室にある自分の席についた。
「はぁ、朝から波乱だなぁ」
待っていると始まりのチャイムが鳴り、先生が来る。
(先生、どんなひとだろう……)
先生がやって来た。口元には牙があり、黒いマントを羽織った吸血鬼のような姿をしている。そして教卓へ移動すると口を開いた。
「皆さん!入学おめでとうございます!今日からこのクラスの担任を務める『フレッド』です!『フレッド先生』と呼んでください!」
軽い自己紹介を済ませると、みんなも自己紹介をしようと言い、順番に自己紹介をすることになった。そして1番の人が前に出て自己紹介する。
「はじめまして!ディオス・ブラウスです!能力値は〈5〉で、好きなことはサッカーです。よろしくお願いします!」
そうして1人目は終わって2人目が始まる。ちなみにジークは3番目だ。
「………レイス・フロギストンです………好きな物はコーンスープです。能力値は〈5〉です……喋るのが苦手なので、喋り掛けてくれるとうれしいです……」
その人は自分で言い終えると照れくさそうにして席に戻った。そして、ジークの番になる。
「ええと、ジーク・デストロイです。能力値は〈1〉です……よろしく………」
そうしてジークの自己紹介は終わった。そして4人目の番だ。それは、ジークに「消えろ」と言った人物だった。
「フレイ・べルージュだ。能力値は〈10〉だ。先に言っておく、俺の邪魔はするな。以上」
このようにして全員分の自己紹介を行い、先生が話す。
「皆さんありがとうございます!それでは簡単にこの学校について話そうかと思います!」
こうしてこの学校の説明が始まる。
「この学校は他の所より比較的強い人たちがあつまる強豪校です。そしてクラスごとに強さで分かれています。1組には能力値の高い人たちが沢山いて、この4組は比較的弱い人たちが多いです。強さ順は1→2→3→4になります」
とのことだそう。そして3週間後にはクラスで生き残りをかけたクラス対抗戦を行うことになっている。この学校はそのような行事が沢山あるようだ。そしてそのルール説明と能力値の測定を次の授業でやることになっている。

1章 第1話「入学」 終わり

1章 デストロイワールド-Destroy World ( No.6 )
日時: 2024/09/28 13:36
名前: 桜月ゞ幻夜 (ID: HTruCSoB)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

1章 第7話「恐怖を超えて」

___主な登場人物____
ジーク・デストロイ(主人公)

フレイ・ベルージュ

ディオス・ブラウス

レイス・フロギストン

ジャック・カーソン
_____________

「クッソ……攻撃範囲が広い!」
ディオスはジャックの攻撃を避けながら呟く。そしてその後からジャックがさらに斬りかかる。
「すばしっこいなぁ…この剣重いんだよ、あんまり動かせんなよな」
するとジャックの後ろから小さい氷でできた弾が数発飛んできた。
「なんだぁ?このちっこい氷は。戦う気あんのか?」
「ディオス君!逃げて!私がおびき寄せとくから!」
レイスがディオスをかばって言うと、ジャックはレイスに向かって飛びかかる。
「そんなんで俺をどうするつもりだったんだ?ちっとも痛くねぇからな!」
ジャックが目の前まで来ると、レイスは呟いた。
「………私はいつも戦えない……この実力主義な世界では戦わないといけないことはわかってる。でも私は……」
そう呟くとレイスは自分の過去を思い出す。
(私は昔から静かな子だった。周りの子供たちはみんな
元気で、はしゃいだり、遊んだりしていた。でも私だけは違った。昔から一人で本ばかり読んで、誰ともしゃべらず無口だった。私はクラスの人達にいると思われず、置物だと思われたこともあった。そしてある日、私が本を読んでいると、私の本を取って馬鹿にするやつがいた。私はそれがとても嫌だった。それでスキルを使って相手に怪我をさせてしまった。するとクラスのみんなが怪我をした子に集まった。私のとこには誰も来なかった。……そして次の日、みんなが私をみてこう言った。『雪女』私はこう呼ばれた。私はこの日からいじめられた。近づいたら、『おい!みんな!凍らされるぞ!』と言われ、私の周りには誰も近づくことはなかった。それ以降私は人にスキルを使うのが怖くなった。中学なんか、測定以外で使うことなかった。能力値〈8〉だった私が、今では〈5〉にまで落ちていた。でも、私はそれでいいと思っていた。私が何もしなかったら傷つく人もいない。この……ままで………)
そのまま自分の過去に飲まれそうになったレイスだが、ディオスが懸命に呼びかけた。
「レイス‼‼」

【渾身の一撃】

【海洋斬】

ディオスとジャックの攻撃がレイスの前でぶつかり合った。そしてディオスはレイスの前へ出て言う。
「レイス、お前に何があったか知らないが………今のお前の顔は、すごい自信がなさそうだ!お前のスキルも動きも測定で見たぞ!お前はすごい奴だ!だから、自分に自信をもて!」
「…………私、すごいんだ……自信……そうだよね……私も………自信を持っていいんだ!ディオス君!力を貸して!」
レイスの目は水色に光り、覚醒状態になった。
「うっしゃ!そんじゃ、いくぞ!」
レイスに言われたディオスは構え、ジャックへ向かった。
そしてレイスも後に続く。
「スキル『氷結』発動……【冷千氷満】」
レイスがそう言うと手に氷でできた剣を持った。
「【冷千氷満】は氷で独自の武器を作れるのよ!」
レイスはそのままジャックへ向かう。するとジャックは剣から水の斬撃を飛ばした。レイスはその斬撃を剣ではらい、ジャックとの距離をさらに縮める。そしてジャックと剣でしばらく押し合った後、2人とも後ろへ下がり体勢を整える。そしてレイスに代わりディオスがジャックの前へ出ると、ジャックは呟いた。
「くっそ、なんだこいつら…これはよけるしか……」
ジャックがそう呟いたと同時に放送がかかる。
「今から各クラスの教室を禁止エリアにします」
それを聞いたディオスは言った。
「聞いたか、レイス!あの作戦でいくぞ!」
その時、レイスも同じことを考えていた。
「うん!スキル『氷結』……BURST発動【凍封氷結】」
レイスがそう言うとあたり一面が凍りついた。
「って、は!?足が!?」
ジャックの足は凍りつき、動けなくなっている。そして さらに足から体へとジャックは凍りついていく。
「氷で……動……けん……」
ディオスはその間にジャックへトドメを刺す。
「終わりだ!ジャック!」
そう言ってディオスはジャックのことを蹴る。ジャックは動けないまま氷で滑り、教室へ入ってしまった。
「ジャック・カーソンさん、禁止エリアに入ったので脱落です」
そう放送がかかり、ジャックとの戦いは終わった。
「やっと倒せたなレイス!お前がいなきゃ負けてたよ。ありがとな!」
ディオスは笑顔でレイスへ言った。
(『ありがとう』って私が言うはずなのに……あの時に私に自信を持てって言ってくれたのは、ディオス君なのに………)
レイスは心の中で呟くと口を開いた。
「私こそありがと ‼」
レイスも今まで見せたことのない笑顔で返した。
「レイス、なんか表情豊かになったか?何か前より顔が柔らかくなったっていうか……」
ディオスはいつものレイスと雰囲気が違うことに疑問を 覚える。
「え、ほんと?それはちょっとうれしいかも……!」
レイスはまた微笑んだ。その頃、フレイと一緒に行動しているジークは呟く。
「何か冷たい気配を感じる。でもその中にどことない暖かさが感じられる…」
ジークが呟き終えると放送がかかった。
「こちら、対抗戦司令部です。現在の状況をお送りします。追加の脱落クラスは、2-2、3-2、以上のクラスが脱落しました。次の禁止エリアは校舎2階、 3階となります。30分後に禁止エリアとなりますので、早めに出るようにしてください」
「フレイ、聞いたか」
「あぁ、聞いた。これで残ったのは、1-4、1-1、2-1、3-1、だけになったな」
「たぶん、2、3年の2組を倒したのは1-1だ」
「え、そうなのか?でもなんでそんなことを……」
「今年の1年は能力値〈10〉が3人もいる。お前含めな。他にも〈8〉や〈9〉も沢山いる。だから今年の1年は 最強と呼ばれているんだ。そしてハデスの姿は1階には見られない…」
「2、3階で喧嘩売りに行ってるってわけか……上位クラスにそんなことを……じゃぁ、1-3は誰が!?」
「たぶんだが、ディオスとレイスたちがやってくれた。 この辺の空気が冷たいだろ?」
「た、確かに。お前、よく気付けるな」
「じゃあ、フレイ、ここから俺たちはどうすべきだと思う?」
「え?ディオスたちの元に戻るとか?」
「それもありだが結果的には負けるな。俺らがずっと隠れ続けるとやがて1-1の連中が来る。そしてただでさえ生き残りの少ないクラスが1組に急襲でもされてみろ」
「確かに、やられる……じゃあ、どうするんだよ」
「俺らも2階に上がるんだ」
「は?お前!そんなんしたらお前がやられて俺らは全滅だぞ!」
「俺のことまだ舐めてんのか?お前は目の前で俺を見てきただろ。それにお前は能力値〈10〉だ。いい感じに戦えば倒せる。それに俺はもう実力を隠さない。誰にも邪魔はさせない。こっからは全部…………俺のターンだ」

1章 第7話「恐怖を超えて」 終わり

1章 デストロイワールド-Destroy World ( No.7 )
日時: 2024/09/28 21:04
名前: 桜月ゞ幻夜 (ID: HTruCSoB)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

1章 第8話「最後の戦いへ」

___主な登場人物____
ジーク・デストロイ(主人公)

フレイ・ベルージュ

レイス・フロギストン

ハデス・デスサイザー

鳴響 雷斗
_____________

「………ハデスたちがいない」
ジークとフレイは2階へ上がり、そうジークが呟いていた。
「それどころかほかのクラスの奴らも見えないぞ?やっぱり下に降りたほうがいいんじゃ………」
一緒にいるフレイはそう言った。
「いや、ほかのクラスの奴らならいるぞ」
「は?いやいやいや、どこにも見えねぇじゃん」
「じゃあ、向こうをよく見てみろ」
「え?」
ジークが指した先には人の影だけが残っている。
「あれは影か!?気づけなかった………」
「なら、あの影はどこの影か分かるか?」
「は?」
フレイが影の場所を探していると、その上から1人の男がフレイに襲いかかり、言った。
「っち、奇襲は失敗か………」
フレイはすぐ反応し、避ける。
「上にへばりついていたのか……ただ、奇襲が下手クソだ。たぶん能力値はたいして高くないな」
フレイがその上級生へ反撃しようとすると、地面から体が動くなった。
「は!?なんだよこれ、動けねぇじゃねぇか……!見えない液体か!?」
上級生はそのままフレイへ向かいながら言う。
「俺のスキルは『透明粘液』文字通り、見えない粘液を作れる。油断したな下級生………」
上級生の男がフレイにトドメを刺そうとすると、胴体が真っ二つに斬られた。
「………は?……なん……で………」
その男を斬ったのはジークだった。男はそう言い残して 消滅してしまった。
「はぁ……しっかりしてくれよ………あいつは倒したから粘液も消えたはずだ」
フレイは起き上がってジークに言った。
「ジーク……お前は気づいてたのか?」
「まぁな……そういえば、なんかおかしくないか?ハデスがいないし、今の奴のクラスは2-1の奴だった。それに、まだ気づいてない何かが………」
ジークは一瞬考えるとすぐに口を開いた。
「おいフレイ、今すぐ戻るぞ」
「は?何で……」
「してやられた………ディオスたちが危ない………」
「どういうことだよ?まだハデスたちを見つけてないんだぞ?」
「そう、あいつらは2、3階にはいない。俺たちが上に行くのを待っていたんだ。その隙に下に降りて俺ら以外を潰す、そういう作戦だったんだ……」
「つまり今の奴はおとりだったのか……?」
「その可能性がかなり高い。早く行くぞ」
ジークたちは急いで1階へ戻った。そこには、レイスがボロボロの状態で倒れていた。
「読み通り……だな」
ジークはその光景を見て呟いていた。
「レイス‼‼」
フレイは倒れているレイスの元へ駆けつけた。
「大丈夫か……?やっぱり来たのか1組………ディオスは無事なのか!?」
レイスはまだ息があり、かすかな声で答えた。
「ディオスは……やられ…て消滅……しちゃった……私は…死ぬ寸前まで……されちゃった…あの3人、めちゃくちゃ……強かった………私たちじゃ……どうにも……できなくて…………ごめんね………」
「そうか、ありがとうな、レイス……お前はもうしゃべらなくていいよ……あとは楽にしといてくれ」
「あり…がとう…フレイ……くん……もう私……リタイアする……から……絶対……勝ってね………」
レイスはそう言って消滅してしまった。その後、校内に 放送がかかった。
「こちら、対抗戦司令部です。現在の状況をお送りいたします。追加の脱落クラスは、2-1、3-1、以上のクラスが脱落しました。これで残るは2クラスです。只今より2、3階を禁止エリアにします。次の禁止エリアは、1階の闘技場以外のすべての場所となります。以上、クラス対抗戦司令部でした」
それを聞いたジークは言った。
「………恐らく奴らは闘技場にいるな……フレイ……」
「ああ、わかってる。行こう……最後の戦いへ…決着だ」
そしてジークたちは闘技場へ向かった。その頃、ハデスたちは闘技場で話をしていた。
「あいつらもそろそろ来る頃かな……?早く戦いたい」
そうハデスが言った後に、雷斗が言う。
「まぁ、そう焦るな。どちらにせよ来るんだし、用意しとけ」
雷斗が言うと、ハデスと一緒にいるもう1人の男が言った。
「でもハデスがそんなに言うんだから、きっとすごいんだろうな」
「へへへ…………驚くと思うよ?」
その3人が話していると、ジークたちもその場に着いた。そしてフレイは言う。
「やはり居たか、ここに………」
それに続いてジークも言う。
「よし………今からお前ら全員、ここで潰す」
ジークとフレイはそれぞれの武器を構えた。
「へへへ……待っていたよ」
そしてハデスは笑みを浮かべる。

1章 第8話「最後の戦いへ」 終わり

1章 デストロイワールド-Destroy World ( No.9 )
日時: 2024/09/29 09:33
名前: 桜月ゞ幻夜 (ID: HTruCSoB)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

1章 第9話「決戦」

___主な登場人物____
ジーク・デストロイ(主人公)

フレイ・ベルージュ

ハデス・デスサイザー

鳴響 雷斗

ゴルド・べゼク
_____________

「ぶっ潰す」
ジークが言うとジークとフレイはそれぞれ分かれ、ハデスたちに向かった。ジークはハデスと押しあった。そしてハデスは押し合いながら言った。
「へへへ……さすがだよジーク」
「2年生の生き残りもすべてお前らの作戦だったのか?」
「そりゃあね、言っただろ?最高の状態にするとな。さぁもっとだ!もっとお前を見せてくれ!ジーク!」
2人は一瞬後ろへ下がった後、互いにダメージを与えるための隙を探りながら攻撃しては避けを繰り返している。
その頃、フレイはもう一方の男と戦っていた。
「今まで俺が助けられてばかりだった………だが俺も能力値〈10〉なんだ。プライドってのがあるんだよ」
フレイはそう呟いてその男に攻撃する。
「お前がフレイか。正直あのジークとかいうやつとやり合いたかったが、一応お前も能力値〈10〉……一応1年の中では最強格だしな……俺はゴルド・べゼクだ。覚えとけ」
ゴルドは自分の腕と似たようなものを出し、フレイにぶつける。フレイはその攻撃を避け、ゴルドの前へ出た。
「何も守るものがないじゃないか。もらった………!」
フレイがトドメを刺そうとすると、その上から雷斗が雷を宿しながら落ちてきた。
「っく…………」
さすがの奇襲にフレイは一旦避けが、そのとき出来た隙にゴルドが一撃を入れられ、壁に激突して倒れる。
「がっ………」
「ははは、随分強かったが、〈9〉二人相手はさすがにきつかったよなぁ!?なかなか楽しかったぜ!ここでさらばだ!」
ゴルドはフレイの目の前まで来ている。そのとき、フレイは呟いた。
「俺は…………誓っただろ………もう負けないって………あいつのためにも………」
とある水色の羽織を羽織った少女が思い浮かんだ。
「俺は………もう、負けないんだ ‼ ‼」
「なんだ……?気配が変わった?えぇいっ!これで終わりだ!」
ゴルドは変わったフレイの気配に焦り、とっさに攻撃を繰り出した。しかしそこにはフレイの姿はなかった。
「どこ行った!?」
ゴルドが気づくとフレイはその背後にいた。
「いた!」
ゴルドが再び攻撃するとフレイはまた姿を消した。ゴルドが見失っていると、連続的にフレイが炎を槍に纏ながら斬りかかった。

【火円癪斬】

ゴルドは何も抵抗できないまま消滅していった。そしてそれを見ていて雷斗は言った。
「ゴルドがやられた…………」
雷斗はそう呟くと武器の刀を構え、ものすごい速さでフレイに斬りかかる。
「俺の速度には追い付けるわけが………」
そして雷斗がフレイ一瞬触れた。その時、雷斗の刀が折れた。
「は…………?……あの一瞬で刀を………」
雷斗は戸惑いを隠せない。するとフレイが雷斗の上で武器を構えながら言った。
「最後の勇気を振り絞れ………!」
フレイは強く武器を握りしめた。

"火種よ"

「スキル『炎神』発動……」

"大炎天となれ"

炎を槍に宿し、フレイは大きな円を描くように武器を振った。

【大炎天】

フレイの凄まじい火力に雷斗は耐えられず消滅した。そしてフレイもその場で倒れた。
「2人とも……倒したのか……?もう力が……すまないジーク、やれることはやった………後は……頼…む……」
フレイも力尽きて消滅してしまった。そして校内に放送がかかる。
「ついに残り2人となりました。最後に残った生徒は、 1年1組ハデス・デスサイザー、1年4組ジーク・デストロイ、果たして勝者はどちらになるのでしょうか?」
残った2人は顔を合わせながら言った。

「ぶっ潰す」

1章 第9話「決戦」 終わり

Re: 1章 デストロイワールド-Destroy World ( No.10 )
日時: 2024/10/03 17:37
名前: 桜月ゞ幻夜 (ID: HTruCSoB)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

1章最終回 第10話「最終決戦VSハデス」

___主な登場人物____
ジーク・デストロイ(主人公)

ハデス・デスサイザー
_____________

"この戦いで俺は………"

"何のために戦ってるのか、わからなかった"

"意味のない戦いに、なんで熱くなってるのか"

"今まではこんな感情なかった"

"だが、優しくしてくれる仲間のおかげで、少しずつ分かってきた"

"仲間のために戦っているんじゃないかと"

"こんな俺でも………"

"居ていいって証明するために………!"

「フレイ………自分の力を全部使って………3週間という短い期間だったが………あいつらのおかげで、俺の心になかった『仲間』というものを知ることができた。だからこそあいつらの想いを、俺が……継がないとな」
「俺もこの学校に来て、君を見たときにわかったよ。君なら『兄さん』のところに行かせてくれるってね。俺の復讐のために………」
ハデスはそう言うとと高く飛び上がった。

【牙炎邪獄】
無数の紫炎の弾がハデスから放たれた。ジークはそれを素早く避け、ハデスは着地して言う。
「良いねジーク……君は僕の期待を裏切らない……」
「そうか、それは良かった」
ジークあっさりと返事をした。
「へへへ……だけど僕はまだ本気なんか見せちゃいない。だから、今からは本気で行かせてもらうよ?」
ハデスは片手を差し出し、そこに紫の光が集まる。
「俺のスキル『邪炎』は、怒り、悲しみの負の感情が多ければ多いほど、炎の威力が増す。そして今日、この溜まりに溜まった怒りを、ジーク………君にぶつける。スキル「邪炎」奥義発動……」
ハデスは床に拳を叩きつけた。

【獄門乱炎拳】

叩きつけた場所から膨大な炎と衝撃波が辺り一面を紫炎で埋め尽くした。ジークはそれを喰らい、倒れてしまった。

"……俺が想いを継ぐ?"

"何バカなこと言ってんだろ……"

"俺は何千もの命を奪った、"

"『カイブツ』だぞ?"

"全部俺の被害妄想だった"

"なのに俺は何熱くなって……"

"……なんだ?"

"仲間の声が……"

"はっきりと聞こえる……"

"俺は聞こえた仲間の応援……だから……"

"こっからは、俺たちで勝つ"

"俺は……1人じゃない!"

ジークは立ち上がった。
「へへへ………お前はこんな所で終わる男じゃないと思ったよ。さぁ、もっと楽しもう!」
ハデスは再び紫炎の弾を放った。ジークはそれを空中で避け、ハデスへ近づき一撃を入れた。しかしハデスジークの攻撃を避ける。
「空中での身のこなし……さすがだなジーク……」
ハデスがそう呟くとその目の前を銃弾が通過する。それはジークの攻撃だった。ハデスはまた避ける。
「っち、当たんねえか。まぁいい」
ジークは銃を構えて呟いたが素早く剣に持ち替えハデスに向かう。連続的にジークは斬りかかり、ハデスも避けながら何度も攻撃を仕掛ける。
「へへへ……最高だよ……まるで夢のような戦いだ」
「……俺も同じだ」
ジークはそう呟くと心の中で思った。
(知らないうちに、戦いに夢中になれている。今の俺は、心から笑えてるんじゃないかな…………?)
「ハデス、お前をもっと高みに連れて行ってやる。だから……付いてこいよ」
ジークはそうハデスに言い続ける。
「スキル発動……【ダメージを無力化】」
ジークがそう言うとジークに付いていた傷がなくなった。
「ダメージを…無力……化!?傷1つ無くなった!?なら……」
ハデスは慌ててジークに紫炎の弾を飛ばす。そしてジークは言った。
「……スキル発動……」
ジークが手をかかげて言うとあたり一面にあった炎が消えた。
「炎が全部消えた!?くそっ、もう俺もスキルの限界が!」
ハデスが戸惑っているとジークが上で武器を構えている。そしてジークは言った。
「ありがとうハデス……お前のおかげで……戦いの楽しさを、もう一度見つけることができた……!」

"さぁ今度こそ、CHECKMATEだ"

ジークはハデスにトドメの一撃を入れた。

その頃、暗い場所でシルクハットと杖、マントを身につけている男が呟いていた。
「………そうか……ジークがか……そろそろ我々も動いたほうが良さそうだ。始めるか………あの……厄災を」

1章最終回 第10話「最終決戦VSハデス」 終わり

Re: 1章 デストロイワールド-Destroy World ( No.11 )
日時: 2024/10/03 17:38
名前: 桜月ゞ幻夜 (ID: HTruCSoB)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

お知らせです!!
1章の続きは新しい2章の方で製作しています!!続きを見る時はそちらの方をご覧ください!

いつか総集編も作るかも...........!!


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