コメディ・ライト小説(新)
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- 白雪姫と毒リンゴ
- 日時: 2024/12/12 18:17
- 名前: 夢雪 (ID: 0Pq1l7QA)
こんにちは!夢雪です!
今回の作品は、白雪姫をアレンジしたオリジナルストーリー!
ぜひ楽しんで読んでください!
- Re: 白雪姫と毒リンゴ ( No.1 )
- 日時: 2024/11/07 15:31
- 名前: 夢雪 (ID: 0Pq1l7QA)
「テファニー王国バンザーイ!!!!!」
だれもが微笑ましく思う光景。戦争に勝ち抜き、今までにないほど繁栄しているテファニー王国。
でもわたしは、ただ1人涙を流していた。誰も知らない事。
この戦争で、ある1人の兵士が、母を殺した。そして、死体を埋めた。それをわたしだけが見た。そしてくるりと振り返ったその顔は、女兵士だった。
そして、母は、行方不明になったと言われた。
今日のこの祝福の場は、父の結婚式でもある。
この国の決まりでは、妃が行方不明になった時は、新しい妃を迎え入れてもいいのだ。
新しい妃は、腕ききの女兵士だと伝えられている。そして。
馬車から降りた女性の顔は・・・、あの日、母を殺した女の顔だった。
- Re: 白雪姫と毒リンゴ ( No.2 )
- 日時: 2024/10/06 18:54
- 名前: 夢雪 (ID: 0Pq1l7QA)
「うそ・・・・・・!?」
「いい女性だろ?兵士の中で一番強くてな。わたしのお気に入りなんだ。お母さまと呼んであげてくれ。」
(お父さまの嘘つき・・・。あの女、お母さまを殺したのに。お母さまなんて呼べない!)
「バイオレット・ミーワ・・・いえ、バイオレット・テファニーです。」
美しいけれど、気高く、どこかナルシシストに感じた。バイオレットの言葉を聞くだけで、胸が張り裂けそうになる。
「あら、あなたがスノーね。」
「は、はい・・・。」
胸がドキドキする。
・・・バイオレットは、何をしようとしているのだろう。もしかして、わたしも狙っているかもしれない。そう考えるだけで、鳥肌が立ってきていた。
- Re: 白雪姫と毒リンゴ ( No.3 )
- 日時: 2024/10/07 10:50
- 名前: 夢雪 (ID: 7GPkHSud)
結婚式と祝福のパーティーが終わり、バイオレットには部屋が用意された。
けれど、その部屋は、わたしの部屋の隣りだったので、わたしは四六時中ヒヤヒヤする羽目になった。
ある日。わたしは、やっとバイオレットに挨拶をする気になり、自分の部屋を出た。そして、バイオレットの部屋のドアを恐る恐る開けた。
しかし、部屋には誰もいなかった。だが、部屋の中をよく見ると、扉がある。わたしは部屋に入り、扉を開けた。
ギギイ・・・・・・。古びた音が鳴る。
(おかしい。この部屋は1ヶ月前に作られたばかりなのに・・・。)
中には、長い通路があった。しばらく歩くと、バイオレットの声が聞こえた。
「・・・がみよかがみ・・・かがみよかがみ・・・鏡よ鏡。この世で一番美しいのはだあれ?」
それを聞いたわたしは、もう心臓がバクバクしていた。
今までにないドキドキだ。
- Re: 白雪姫と毒リンゴ ( No.4 )
- 日時: 2024/11/07 15:50
- 名前: 夢雪 (ID: 0Pq1l7QA)
わたしは、しばらくそこにいて盗み聞きしようと思った。しかし、次の瞬間、鏡は衝撃の事実を口にした。
「バイオレット様、あなたはとても美しい。しかしスノー・ホワイトはもっと美しい。」
(えっ、今なんて言ったの?)
しかし、そう思うや否や、バイオレットの声が聞こえた。
「な、なんだって!?!?」
わたしはきびすをかえして逃げた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
数日後。わたしは城の庭を散歩していた。すると、1人の執事がやってきて言った。
「あなたがスノー・ホワイトですか?」
「は、はい・・・。」
すると、いきなりその執事はわたしを殴った。わたしの意識はだんだん遠のいていった。
しばらくして、わたしは意識を取り戻した。ここはどこだろう。森の中だ。わたし、どうしてここに・・・。思い出した。わたし、執事に殴られたんだ。
そしたら・・・。
わたしがキョロキョロ周りを見回していると、後ろから声が聞こえた。
「おまえももうここで終わりだ。ハハハハハ・・・・・・・。」
後ろを振り返ると、オノを持ったあの執事がいた。
- Re: 白雪姫と毒リンゴ ( No.5 )
- 日時: 2024/11/08 14:53
- 名前: 夢雪 (ID: 0Pq1l7QA)
「っ、!?!?」
わたしは声にならない声を出し、後退りした。逃げようと向きを変え、よろめいて転ぶ。
「ふっ、あはははは!俺が、そんな親切なやつに見えたか?俺は、ロビットだ。殺人依頼をバイオレット様に出された殺し屋だ。死ぬ前に覚えておくがいい!」
「・・・・・・。」
もう逃げられはしない。どうせならここで堂々と殺された方が、立派かもしれない。わたしは両手を挙げた。
次の瞬間、わたしの頭にオノが振り下ろされ・・・はしなかった。代わりに、ぐぢゃっという音がした。
(あれっ、ロビット・・・。)
ロビットはいなくなっていたのだ。いや、正確に言えばいた。血まみれになって横たわっていた。
近くには猛獣もいないし、足跡もない。ロビットは胸から出血していた。おそらく自殺したのだろう。
わたしは立ち上がった。もう城には戻れないだろう。
そして、歩き出した。どうか人里にたどり着けますように・・・。
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