PR
コメディ・ライト小説(新)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 明日の風と昨日の君 第五話
- 日時: 2024/10/31 11:48
- 名前: 白石せきう (ID: Id2v7qO.)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
第五話 君は
「ほしの…ふうか…」
少女が僕の名前を呟きながらこっちを見てニヤッと笑い、
「女の子みたいな名前」
と言った。
ガクッ。 まぁこうくるとは思ってたよ。
幼稚園の頃にもさんざんからかわれた。
またからかわれるのかぁ…
そう思って少し憂鬱な気分になっていたら、
「でも、素敵。私はこの響き、好きだなぁ」
と、少女に言われた。
ふうか、という名前を褒められたのは初めてで、少し驚いたけど、嬉しかった。
「そうかな。小さい頃は女じゃんってからかわれたから、いいもんじゃないと思ってた。」
つい口をついて出た、褒めを誘発するような言葉。
僕は言ってから後悔する。これじゃまるでかまちょだ。
あぁ、もう。無駄な承認欲求持ってるから…
「ふぅん、私と同じ…」
んん?
少女の口から出たのは、意外な言葉だった。
私と同じ…少女も名前をからかわれた、というのか。
純粋に気になる。
「このタイミングで聞くのもあれだけど、君の名前は?」
かなりの間が空いてから少女は、
「……サクヨ」
と、聞こえないほど小さな声で言った。
「え?」
聞こえなかった。
「わ、わ、私は…」
「雅、咲夜…」
PR