コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

散りゆく定めの片思い。
日時: 2025/03/23 18:50
名前: すずのみや (ID: 2KZ4qttt)

(この小説は、一話完結です。)
どうか忘れないで。私とキミの、ひと夏を。



まだ、このころは、キミはただの友達だった。でも、キミがしつこく話しかけてくるから、意識せずにはいられなかったんだ。
「ねえ、なにかいてるの?」「このテスト、何点だった?」「吹奏楽部の演奏、良かったよ!」

その年の夏。友達複数と行く予定だった夏祭りに、キミも一緒に行ったよね。私がごみの処理に困っていたら、キミはすかさず「大丈夫?」と手伝ってくれた。そのときだろうね、恋に落ちたのは。君が近づくたびに高鳴る、胸の鼓動。その音がうるさくて、花火の音なんて、ちっとも聞こえなかった。でも、すごく楽しい夏まつりだったなあ。
このころくらいまでは、キミは私の事が好きだったよね。それは確かだった。安心していた。油断していた。
「この関係は崩れない。そのうちキミに告白されて、私はキミの彼女になる。」そう思っていた。

三学期最初の席替え。キミは、隣になったkちゃんと、すごく楽しそうにしていたね。今まで私を見つめていたその瞳は、kちゃんに向けられた。悔しかった。辛かった。後悔した。
「あの時告白していれば。こんな気持ち、感じないで済んだのに。」

キミの視線の先にいるのは、ぞうきんを絞っている私じゃなくて、掃除をサボっているkちゃんなんだね。

それから私は、「キミの事はもう好きじゃない。」と心に言い聞かせた。私が諦めれば、もう悔しくも辛くもない。そう思ったから。 でも、、、無理だよ。どうしても君の姿を、目で追ってしまう。

だからせめて、忘れないでほしい。私の事が好きだった、というその思いを。

私とキミの、ひと夏を。


小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。