コメディ・ライト小説(新)
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- 中学生になりましたっ!?
- 日時: 2025/05/17 09:00
- 名前: 毛筒代 (ID: THBfOZma)
生きることに辛くなっていた青年は、「再び中学生に戻りたい」と思っていた。それから、いつの間にか転生していた青年は、中学生の時にやれなかった好きな子に告白するということを目標にする。しかし、なかなか目標を達成することは難しく……。
どうでもいい小説です。多分そこまで人気は出ないと思います。
>>1 転生しまして
>>2 クリーニング屋さんに行きまして
>>3 中学校に行きまして
- 転生しまして ( No.1 )
- 日時: 2025/05/17 08:39
- 名前: 毛筒代 (ID: THBfOZma)
年齢、それは時間と共に加算されていくもの。
年齢を加算してしまっては、もう元に戻ることは出来ない。
けど、やはり再び中学生に戻りたい、それを何度考えたことだろうか。
頭の中では分かっていても、どうしても中学生に戻りたいと感じる。
理由としては色々あるけれど、こうして生活してきた退屈なニート生活が、つまらないってことと、中学生の頃に告白のチャンスを逃してしまった彼女に今度こそは告白したいというもの。
もし彼女に告白できたなら、今の俺の人生はどう変わっていただろうか。
と考える日々が最近多くなってきた。
「はあ……」
青年は重いため息をつきながら、勢いよく床に横たわる。
今の自分が辛い。
ただ、それを考えれば考えるほどに中学生の頃を思い出してしまう。
もう分かっている……。
中学生の頃に戻れないってことは分かっているはずなのに……。
こんなことを考えても仕方ないと、青年はいつものように昼寝をした。
青年が寝ている間にお伝えしておこう。
青年の名前は湊。
一見は何処にでもいる、普通の青年だ。
色々あって今はニート生活をしている。まあ、そこら辺については後でお伝えしよう。
「ふあああ」
体を起こし両手を伸ばす。
多分、よく寝た…………ん?
服の方に違和感があった為、目線を下の方へと向ける。
それは、明らかに大きめなサイズの服だった。
寝る前まではぴったりだった服が、今ではブカブカになっている。
服が大きくなったのか……?
しかし、この家には湊一人。それは考えられない。
だとしたら……まさか……!?
嘘だろと思いながらも立ち上がり、部屋の隅に置いてあった鏡へ向かう。
歩きにくい……ズボンを裾上げしていないから無理もないが……。
「!?」
鏡に到着し自分を確認すると、更に驚いた。
自分で驚くのも可笑しいけれど、本当に自分とは別人みたいだ。
服は思った通りブカブカで、自分が小さくなったことに、やっと気づけた。
しかも鏡に写ったこの容姿は、別人でありながらも何処か見覚えがある……。
別人っぽいけど自分と似た感じもある、この雰囲気……これって、まさか……。
どこだ……どこにある……!!
中学生の頃の卒業アルバムを探していた。
もう20年前の物だけど、まだ捨ててはいないはずだ。
絶対、どこかにあるはず…………。
あった……!!
本棚の奥に隠れていた。
卒業アルバムを手に取ると、付着していた埃をすぐに払った。
そして中を開く。
懐かしい……って、今はそれどころじゃないだろ!
湊は真面目に卒業アルバムを見返す。
まさか、もう一度これを見ることになるなんて思わなかったな……ん?
ある2枚のページには、個人写真があった。
一番右上には湊の写真が載っている。
もしかして!?
湊は、その写真を見てピンときた。
卒業アルバムを、そのまま手に抱え再び鏡のところへ行く。
鏡に写った湊の姿と卒業アルバムの写真を見比べる。
若干、違いはあるが、ほぼ同じだ。
これは中学生になれたと断定して間違いないだろう。
アニメとかで、よく見る転生というやつだろうか。
まあ、どちらにしろ中学生になれたことは事実だ。
つまり、今までやり過ごしてしまったことを取り戻せるかもしれないということ。
よし、久々にあれでも着てみるか。
湊はクローゼットのところへ行き、手探りで何かを探し始めた。
中学生に戻れたその顔は、とても嬉しそうだった。
告白できなかった頃の思い出なんて、今から塗り替えてやる!!
これから、湊の新しい生活が始まる……!!
- クリーニング屋さんに行きまして ( No.2 )
- 日時: 2025/05/17 08:18
- 名前: 毛筒代 (ID: THBfOZma)
あった!
それは、もう20年ほど前に着た制服だった。
少し汚れているけれど、洗濯すればまだ使えるはずだ。
よし、洗濯しよ!
とは言ったものの、制服ってどうやって洗濯すればいいのか分からない。
だから、こういう時は……。
湊は財布と制服を持ち外に飛び出す。
そしてすぐに到着した。
クリーニング屋さんだ。
ここのクリーニング屋さんは湊の家の隣にあって、湊はそこの常連客みたいなものだ。
「おはようございまーす!」
クリーニング屋さんに来たら、いつも早朝に来ている年配の方がいるので、必ず湊は挨拶をしている。
これは湊のルーティンみたいなものだ。
「んー?」
年配の男性は、こちらをじっと見つめていた。
気まずいな……。
「君、どこかで見たことがあるような……まあいいや、おはよう。ここは初めてかい?」
初めて?だって、いつも来てるじゃないか。
あっ!そっか、今の自分は中学生なんだ!
どうりで彼の反応が普段と違っていた訳だ。
どうしよう、ここは初めてって言っておくべきかなあ……。でも嘘をつくのも嫌だしなあ……。
「……初めて、じゃないです」
やはり嘘はつきたくない。面倒くさいことはしたくないし。
「そうか……」
彼は悲しそうな顔をする。
もしかしたら、何か教えたいことがあったのかもしれない。
悪いことしたかな……。いや、自分の判断は間違っていないはず……!
自分を信じて、湊は制服を洗濯機に入れた。
ぐるぐると回る洗濯機を見て、湊は深く考えた。
また中学生に戻れた……けど、つまり学校に行かなければならないってことだ。
今まで楽していたニート生活も終了、これから忙しくなるだろう。
確かにニート生活は暇ばかりだったけど、学校に行くというのも何だか面倒くさい。
こうして面倒くさいと思っているのも、もしかしたら引きこもりの癖がついてしまったのかもしれない。
それに……確かに中学生っぽいかもしれないけど、子ども扱いしないでほしい!!
何だよ、あの言い方!流石にいらつく!!
いくら初対面でも、もう少し言葉に配慮してほしい!!
「何やってるの?」
「え?」
後ろを振り返ると、制服を着た女の子がいた。
湊が所持していた制服と同じ物である。
「まさか君、咲良中学校の生徒!?」
咲良中学校の生徒であることは、制服の左胸にある校章を見れば分かる。
「そうだけど……それより、早く行かないと遅刻するよ!」
「行かないとって……どこに?」
「学校にだよ!」
「でも……まだ俺、クリーニングが終わってないんだ……ところで、君、誰かに似て……」
「いいから早く!あと5分で授業はじまるよ!」
彼女はとても慌てているようだった。
「なんで、そこまでして俺を気にするのさ。俺に構ってないで早く……」
「構うよ! ……だって、君だけ遅刻するの、許せないから!! 遅刻するなら私としよ!」
彼女は真剣に言う。
「なに言ってんだよ!意味分かんねえよ!ってか、顔近づけるな! 恥ずかしい……だろうが……」
そんなに顔を近づけられたら、想像するなという方が無理がある。
どうやら、変態性欲も中学生の頃に戻ったらしい。そこは戻らなくてもよかった気もするが。
「でもさ、顔を近づける時って自然って場合もあるんだよね、例えば顔を近づけることが生理的反応だった時……」
「わかったわかった!俺が悪かった!」
ピー!
どうやら制服がクリーニングし終わったらしい。
湊は制服を洗濯機から取り出す。
しかし……ここじゃ着替えられないな……。
「着替えないの?」
「いや無理があるだろ!! ごめん……トイレ行ってくるわ」
いい方法ではないけれど、トイレで着替えるくらいしか方法はない(←自分の家でやれよ)。
湊はトイレに入り、制服に着替える。
制服、久々に見た。
こんな大きかったっけ?
にしても……あの子と居る時、少しだけドキッとしたな……。
しかも、あの性格はまるで……まさかな。
とりあえず、今はあの子のことよりも制服のことを考える方が先だ。
しかし、制服ってスベスベー!ここに出したい……って、何考えてるんだ!
やばいやばい、中学生に戻ったことで、大人の自分よりも変態性欲が高まっているのか!
大人になってからは恋愛っぽいことしてこなかったからなあ……久々ってこともあって、あそこも緊張してるんだよな。
湊は優しい目で下半身を見つめる。
さて、行くか。
湊はトイレのドアを開ける。
「お待たせ!」
「ねえ、ズボンのチャック開いてるよ。それ、最新の流行?」
ガチャッ!
バカバカバカ!シンボル部分を開けるとは、自分はなんて不甲斐ないことをっ!!
恥ずかしいー!恥ずかしすぎるー!!
それから3分間の間、湊はトイレから出ることが出来なかった。
- 中学校に行きまして ( No.3 )
- 日時: 2025/05/17 09:00
- 名前: 毛筒代 (ID: THBfOZma)
「懐かしい……」
湊は思わず声を出してしまっていた。
この通学路、この街並みだけは20年前に見た景色と変わらない。
「懐かしい?」と彼女は不思議そうに聞く。
「あー、えっと、その……前にも、ここに来たことがあるんだ!」
「そっか」
危なかった……もし自分が本当は中学生じゃないとバレたら、大変なことになるだろう。
「ところでさ、優愛って名前の生徒知らない? 告白できなかったんだ」
「優愛って、もしかして佐藤優愛……?」
「そうそう! 知ってるの?」
「知ってるって言うか……私のお母さん……なの」
「……?」
ちょっと待てよ!ってことは、この子は優愛の子供だったのか!?
どうりで色々似ていた訳だけど……それより、まさか俺に内緒で結婚してたのか!?
「じゃあさ、お母さんの代わりに私が告白してあげる! なんてね!」
え?ええ?
「早くいこ!遅刻するよ?」
「あ、う、うん……」
初日で恋愛めちゃくちゃ進歩してるーっ!
これって脈ありかな?脈ありだよね?脈ありじゃなきゃ何なのさ!
「先生!遅刻してしまい、ごめんなさいっ!」
湊は先生に謝る。
まさか、先生に言った初めの言葉がこれだとは。
「なにっ!初日から遅刻してくるとは……」
「ちょっと待ってください!私も遅刻しました!」
どうだと言わんばかりに胸を張る彼女。
「よし、じゃあスタンプを押してやろう。いいか、これが全てコンプリートしたら、君たちは……退学だ!席に行ってよし!」
「ねえ、告白のことだけどさ、あれって本当なの?」
2人は屋上で話し合う。
「あれ?ああ、あれね。もし君がいいっていうなら……私もいいよ? お母さんのこと知ってるなら、より安心だしね!」
えーと、つまり自分は昔の母親と今の子供を好きなったという三角関係を持っている訳か。何だか話がややこしくなってきたな……。
「優愛には言えなかった……けど、君になら言える……君のことが……」
「なにやってんの?」
一人の男子が聞いてきた。
「いきなり話しかけるなよ!」
「なんか、ごめん……。あのさ、朝の様子を見て思ったんだけど、2人って、もしかして…………付き合ってるの……?」
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