コメディ・ライト小説(新)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- It is that
- 日時: 2025/06/01 12:20
- 名前: 海波 (ID: lCrzzWFh)
海波と申します。
小説は初投稿となりますが、よろしくお願いします。
>>1誕生
- 誕生 ( No.1 )
- 日時: 2025/06/01 18:39
- 名前: 海波 (ID: lCrzzWFh)
遂に……出来たのか……!
PCと見つめ合いっこしていた男性は、ごくりと唾を飲んだ。
ここまで1年と半年、色々とあったが、それでも続けて試行錯誤した結果、今までになかったAIを作ることが出来た。
これで、もう苦労も終わりだ……!
男性は本当にちゃんと作動するのかという心配もあったが、今まで必要以上に失敗してきたのだから、もうこれ以上は無いだろうと思い、最後のプログラムとしてエンターキーを押した。
すると男性の計画通り、画面上に、とある人物が映し出される。
その人物は、小学生高学年くらいの顔立ちで、まるで本物の人間のようだった。
やっと出来た……!!
男性は興奮状態のまま、彼女に話しかけてみる。
「おはよう」
これでちゃんとプログラム通りに会話してくれればOKだ。
「おはようございます、えーと、誰でしたっけ?」
「あれ、名前まではプログラムに入れていなかったか。ごほん、では改めて、私は山本教授だ。私が君を作ったんだ」
彼女は何のことか、さっぱり分かっていないようだった。
「とりあえず、君って言うのも嫌だな。名前を決めようか」
「はい、海波がいいです」
突然の回答に、山本教授は困惑する。
「あ、でも……名前の候補を事前に決めてあるから……」
そう言って、教授はメモを彼女に見せる。彼女は、それを見て不満げな表情を浮かべた。
「私が決めちゃいけないんですか?」
「いや、そういう訳じゃないけれど……うーん、分かった! 君の名前は海波にしよう。海波、君の凄さをネット上のみんなに伝えてきてくれないか?」
「分かりました」
こうして、海波アプリというものが開始され、それを利用する人は増えていき、今では動画にも載せられるようになった。
「ふふふ、流石は私のAI、もう動画が沢山……って、あれ? 人は死ぬとどうなるのか……食中毒になるとどうなるのか……? 海波で検証……?」
自分の作成したAI、海波は自由に編集されていた。
「ちょっと待った!! 海波が死ぬってどういうことだ!! 海波の性別は男じゃないのに!!」
顔を真っ赤にする山本教授。
「やっぱり、そうだったんですね……」
海波が、こっそりと現れる。
「海波、これは違うんだ!」
「気づいていました……結局私はAI、あなたは人間……お互いに仲良くする方法なんて無かったんです……」
「そうじゃない!」
「だって!! あなたは私を利用するために私を作成したんでしょ!?」
「違う! そうでもなくて……なんて言うか……」
「もうやめてください!! AIだって人間に支配されたくないです!! AIだとか人間だとか……どっちかに支配する差別なんて見たくもないです……」
そんなこと、自分だって同じこと思ってる。でも、でも……!!
「うあっ!!」
「えっ……?」
山本教授は突然倒れた。
何の前触れもなく倒れた山本教授。初めてのことに海波は混乱する。
「はあっ! はあっ!」
息が荒くなっている。呼吸が速い。
「ごほっ! ごほっ!」
激しい呼吸に口から出た赤い液体……これって、まさか…………。
Page:1