コメディ・ライト小説(新)

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天術
日時: 2026/03/16 11:52
名前: かろん (ID: 7mORkuWx)

こんにちは、かろんです。
マイボイスを一旦休止し、天術を連載することにしました。
異世界系でありきたりなお話ですが、読んでくださると嬉しいです。



「私は絶対に諦めない!どんなに大変なことでも、絶対に!」
それが私の親友の最後だった。
ドンッと銃声音が響き、親友が倒れた。
ジジッ「こちら、第3部隊。東側の黄泉人の殲滅は完了した。」
息を殺す。
「国へ戻るぞ。」
第3部隊と名乗る人たちが去っていく音がする。
黄泉人が暮らす、黄泉ノ国。
その国にはもう私しか、生きている人はいないのかもしれない。

4095年
世界では特に大きな2つの国があった。
一方は世界に幸せをもたらす天神(テンシン)を祀る、映世ノ国(ウツシセノクニ)。
もう一方は世界に不幸をもたらす獄神を祀る、黄泉ノ国(ヨミノクニ)。
2つの国は長い年月の間、ひたすら戦い、争っていた。
それぞれの国が祀る神には、世界を覆す大きな力があったため、今までの数々もの争いを超える、世界最恐の戦争となった。
しかし、どちらも兵力や軍備が少なくなっていき、いつどちらが負けるか分からない危機的状況に陥っていた。
なかなか決着がつかなかったとき、映世ノ国の神、天神がお怒りになった。
民の勢力は他の神との権力争いに関係する。
自分を祀っている民がなぜこれほど弱く戦争に勝てないのだろう、このままでは他の神々に先を越されてしまう。
天神は民に、新たな特別な力、天術を与えた。
その力はとても強力で特に黄泉ノ国の神、獄神やその民に大きな影響力をあった。
結果、状況は一気に変わり映世ノ国が圧勝。
黄泉ノ国に攻め入り、女、子供とわず惨殺した。
その後も、東西南北に分かれ村や街を攻め入っては、全員処刑した。
そして、私たちが住む東のラリム村までにも…。

Re: 天術 ( No.1 )
日時: 2026/03/18 09:41
名前: かろん (ID: 7mORkuWx)

「はあ、はあ」
死んだ。
私の親友が死んだ。
いつも笑顔で挨拶してくれた神父さんも、食事を渡してくれたお店のおばちゃんも。
全員死んだ。
目の前に広がった赤い景色の中には、朝のような明るい元気な景色はなかった。
私は、ヨル。
両親はいない。小さい頃に道端で捨てられてた。
家も、村も、貧乏だったけれど、みんないつもこんな私に笑顔で接してくれる優しくていい人たちだった。
なのに…。
ボロボロ落ちてくる涙を拭き取って、物陰から出る。
もう二度と動くことのない体に触れる。
まだ温かった。
「ユエ…、ユエ…!」
ユエを最後まで生きおうとしてた。
両親がいない私にとって、初めての友達であり親友。
ユエには夢があった。
ユエ「私ね、困ってる人を助ける仕事がしたいんだ。」
ヨル「え!いいねぇ!それってどんな仕事?」
ユエ「うーん?まだあんまり分かんないけど、魔法とか使えるようになったりとか?」
ヨル「えー、そんなの無理だよ〜。黄泉ノ国は魔法が使える人がいないんだよ?」
ユエ「ううん!無理じゃない!!絶対なってやるんだから!」
そう意気込んでいた。
ユエは頑張ってた、頑張ってたのに、私はユエを見捨てて物陰に隠れた。
ユエ「「ヨル!そこに隠れてて!」」
ヨル「「えっ、でもユエは?」」
ユエ「「私が引き止める」」
ヨル「「ダメだよ!!そんなことしたら死んじゃうかもしれないよ!」」
そう言ったとき、ユエはふっと笑った。
あの笑顔が忘れられない。
ごめんね、私が弱いばかりに。
ごめんね。
私は立ち上がって、周囲に敵がいないことを確認し、1人ずつ遺体を運び始めた。
この村は小さいから、知っている人ばかりだった。
顔に水のようなものが降ってきた。
雨だ。
水が土を濡らして、泥だらけになった。
でもそんなもの、気にする暇もなかった。
家の近くの農家さんが使っていたシャベルを借りて、埋葬する。
死んだ人たちが土を被って、見えなくなっていく。
助けられなくてごめんなさい。
本当に、ごめんなさい。


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