ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:   一枚の花弁を捧ぐ ———— ( No.19 )
日時: 2008/10/13 20:56
名前: ツナミ ◆vCYmhrg2DI (ID: 6.Riuk1k)
参照: 『 赤 い 花 が 血 の 様 に 舞 っ た ———————— 』

 - 雨 -



『 今 日 の 夜 、 空 を 見 ろ 。 

  さ も な く ば 、 お 前 は 死 ぬ ——————』



誰に言われたのか覚えていないが、死ぬのは嫌だった。

仕方なくベランダに出て、夜空を見上げる。

だが、何も起きない。



「・・・・なんだよ、何にも起きないじゃん。」



私は夜空を見上げながら言った。そして部屋に戻ろうとした、まさにその時だった。

空から赤い雨が降ってきたのだ。


——————いや、実際は空から降ってきたのではない。


上の階から赤い液体が降ってきたのだ。



「えっ・・・・?」



私は、急いでベランダから上の階を見る。

すると、無惨な男の姿が手摺にぶら下がっていた。

喉と心臓を何かで刺され、そこから血が滴り落ちている。



「い・・・・・いや・・・・・だ・・・・・」



私は腰を抜かし、その場で座り込む。

恐怖で全身が震えている。




キィィィィ・・・・・




ドアが開く音がした。

私は震えながら、恐る恐る後ろを向く。

そこには、血で汚れた少女———いや、私の親友が立っていた。

手には刃物を持っている。




「こんばんわ・・・・、蓮・・・・・・。

 貴方には悪いけど、

 こ の ま ま 眠 り な さ い ・ ・ ・ ・ 」