ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:   一枚の花弁を捧ぐ ———— ( No.2 )
日時: 2008/10/12 21:11
名前: ツナミ ◆vCYmhrg2DI (ID: 6.Riuk1k)

 - 赤 -


私は自分の掌を見る。

掌は血の赤が真っ赤に染まり、服も赤いシミが出来ている。

周りも見ると、床も、壁も、人も赤に染まっていた。


「・・・・フッ、フハハハハハハッ!」


私は頭が狂った様に笑い出す。そして急に立ち上がり、その場でターンした。


「なんて素晴らしい色なの!全てが赤に染まっていく!私の絶望と悲しみが色となって現れてくる!」


すると、今度は赤に染まった女を抱き上げ、抱きしめる。


「素敵な色・・・・。今までの貴方より断然素敵だわ。そう思わない?」


「う・・・・るさ・・・・い・・・・」


私は吃驚して、女を離す。

女は辛うじて生きていた。


「・・・・まだ生きていたの?」


私は冷たく言い放つ。


「・・・・と・・・う・・ぜん・・・・・だ・・・・」


女は弱弱しく答える。


「あら、まだそんなにも喋れるなんて・・・・。もっと素敵な赤に染めてあげましょうか?」


私は落ちている刀を持ち、女に向かって斬りつける。

何度も、何度も斬りつける。

何度も、何度も・・・・・・・・。

血が飛んで、私の顔に付く。

そして、最後の止めを刺した。


女は唸る事も出来ず、目が大きく見開かれて死んだ。


「・・・・・ハハ・・・・ハハハ・・・・アハハハハハハハハッ!」


私はまた狂った様に笑い出した。


「何て素晴らしいの・・・・・!」



だが、後から知る事になる。

私 は 人 を 殺 し て し ま っ た と い う 事 を ・ ・ ・ ・

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

・・・・自分で最後を書いてて思ったのですが、「じゃあ、今まで人を殺してたのに気付かなかったのかよ?!」って事になりますよね?

でも、書き直すが面倒なので、まぁこの短編の主人公は『二重人格』という事で(おい