ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:   一枚の花弁を捧ぐ ———— ( No.28 )
日時: 2009/04/17 21:17
名前: 海 ◆vCYmhrg2DI (ID: 6.Riuk1k)
参照: 名前、変わりました!元「ツナミ」です^^

※ 感染病 の続きです。







涙なんか出てこない。


目が乾いてしまったのだろうか。


悲しみなんてものは無い。


ただ茫然と、人が目の前を通り過ぎるだけなのだから。


————そう、私には何も無かった。感情も、気力も、何も。


心臓さえ止まっているのではないかという程、私は何も無いのだ。



「 目の前に人が通り過ぎる—————



  悲しみが溢れている—————



  涙を流している————— 」



私はそれを繰り返し言った。










家族が亡くなったその後、私はある病院へ連れて行かれた。


嫌だとは思わなかった。


だって、ただの「人がいる場所」なのだから。




「怖くないかい?」




生きている人間が聞く。




「全然怖くない。」




「君は、前より冷たくなった・・・・・というか、感情がないね。」




「そうですか。」




そう私が言うと、医者は顔を険しくさせた。




「ちょっと、検査してみようか」




そして、私は精神を主とする全ての検査を受けさせられた。


検査を受けた結果、私は初めて知った事があった。


それは、私は 「 感 染 者 」 なのだという事に。



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終わりっぽく見えますが、後日談があります。
その後日談でやっと「感染病」の正体が分かります。
・・・・てか、だんだん意味不明になってきた・・・・。
この先、大丈夫だろうか・・・・・・・・?