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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 一枚の花弁を捧ぐ ———— ( No.33 )
- 日時: 2009/07/05 23:43
- 名前: 海 ◆vCYmhrg2DI (ID: 6.Riuk1k)
※ No.12 の続きです。
父が消えた日、私は渡された資料に目を通した。
それには、現実的に有り得ない事や、政府や世界がひっくり返る事まで書かれていた。
だが、一見した限り、何故 No.12 なのか分からない。
—————何処にも繋がりが書かれていないからだ。
私は何度も読み直した。
何度も、何度も、何度も、何度も。
そして、十二回目の時、ある事に気付いた。
それは、章の終わりについている言葉。
『 これは、No.12の真実では無い。 』
調べてみると、最終章以外の全ての章に書かれていた。これだけでも十分奇妙なのに、最終章はもっと奇妙だった。
『 全てはNo.12であり、これは読者の真実である 』
意味は不明だが、とりあえず頭で整理する。
全てNo.12の真実では無いのに、全てNo.12だという。しかも、極秘の研究書を読む人など居ないだろうに、「読者の真実である」と読者に言っている。
「・・・・・・そうか。」
思わず、納得する。
No.12の正体、それは名称だった。
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