ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 島子の夏 ( No.67 )
日時: 2008/11/24 14:27
名前: 夢月 ◆F1AECCCN32 (ID: NbE37YYW)
参照: 少し腹黒いめんどくさがり屋の十二歳です。現実ではうるさいのは苦手ですね、はい……;;ファンタジーが死ぬほど大好きですv



「また始まったね」
「そうだね」

——夏真っ盛りの日だった。空には雲一つない天気だ。青空一つない天気の下にある島は、漁業がとても盛んで良く船が来る。漁業が盛んなだけあって、水も澄んでいる。島の奥には小さな森があり子供たちがよく遊んでいる。しかし、天候は良い方だ。小さな島に住む海の砂浜で遊んでいる子供の団結力はとても強かった。なので一人の少女が溺れそうになっても助けられるはずだった。
はずだった。

「香織ちゃん死んじゃったね……」
「まだたった12歳だと言うのに……」
古びた和室に響き渡る大人たちの悲しい声、そんな声も浅木伊織には届かなかった。島子の中でも一番肌が白い美少年として知られている。島子で肌が白いのはなかなかいない。そのためか伊織の肌の白さはひときわ目立っている。

そんな伊織は中2にもなるのに身長が伸びない体を小さくして体育座りをしていた。壁とにらめっこ、そんな言葉が似合う。伊織はただ同じ島の住民がなくなって悲しいわけではない。疑問を感じていたのだ。

——おかしい……

伊織は他の子供と海へ出かけた。といっても伊織は監視役だ。伊織の他に2名、計3名の監視役がいる。そして8人の子供、計11名が海へ出かけた。
案の定伊織は監視役など抜けて海で遊んだ。そしてしばらくしたころだった。橘香織が居なくなっていた。香織を最後に見かけたのは居なくなる前の数分前。そして居なくなったのに気付いてから香織の水死体が出てきたのが約1分。
これで水死体の出来上がりだった。