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Re: 秒 殺  ( No.62 )
日時: 2009/02/23 19:05
名前: 闇神 ◆hak88wiKBM (ID: hj9a4sJB)
参照: 秒 殺 かいてるものです 良かったら見に来てください

十六話『別れ』

「ふふふ・・・いい体だ」

!!

敵が喋った。今まで喋った敵なんてみたことなかった。

「これは相当ヤバイよ・・・」

海摩が汗を垂らしながら言う。

「おめぇ・・・達也って奴の力を吸収したのか?」

「あぁそうだ。奴はなかなかいい体をしていたからね」

渚が俺のそばで泣いていることが分かった。

「達也・・・達也はもう帰ってこないの!?」

渚が涙をこらえながら言う。

すると敵は顔をニヤニヤしながら

「さぁ?ただ私を倒せばどうなるか分からないけどね」

と答えた。

「クソ野郎!」

明が火炎弾を装備して敵に向かって打った。

すると、相手は避けもせずに立ち止まっていた。

が、

敵の体は少し透明になって体を突き抜けた。

「フハハ・・・フハハハハハハハ!!!貴様らでは絶対に私を倒すことができない!」

「く・・・くそ・・・」

俺たちはただ呆然とその場に立ち尽くすことしかできなかった。

「と・・・とにかく今の僕たちじゃこいつは倒せない!逃げよう!」

俺たちはうなずきダッシュで逃げた。

「おやおや・・・馬鹿だねぇ」

すると敵も同時に追ってきた。

さっきの敵であんなに速かったんだ・・・この敵はもっと・・・

思ったとおり一瞬の間で俺たちの前に現れた。

「くそーーーーー!!!!!!」

俺はおもいっきり太刀を敵の首めがけて振った。

敵は軽々しく俺の振り下ろした太刀を受け止めた。

くそ・・・うごかねぇ・・・

敵の力はとても馬鹿でかい力だった。

「お前ら!今のうちに逃げろ!早く!」

俺はほかのやつにそういった。

「駄目だよ!」

「いいから!早く!!」

そんなごだごだした話の途中で俺は力を失ってきた。

「ここは・・・翔にまかせよう・・・。」

俺はコクッっとうなずき目を閉じた。

みんなが階段を下りる音が耳に聞こえる。

ガハッ!!!

俺は敵の指で腹を刺された。

意識がもうろうとしていく中で

「翔ーーーーーー!!!!!」

という沙紀の声しか聞こえなかった。


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