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Re: 戦争ごっこ。 【オリキャラ募集中】 ( No.4 )
日時: 2010/01/11 20:46
名前: 桜菜 (ID: a7B.qo42)

第四話『真実と道連れ』 前編

 屋上にいた3人は、親友と、幼馴染みと、好きなひ——いや、生徒会長

だった。

 そんな中でも、幼馴染み——菰乃部百合はひどく動揺していた。

「そんな・・・。明煌だったなんて・・・」

 何の事だか分からない。何でお前はそんなに俺に驚く?

「まぁ気にすんな。とりあえず、お前が聞きたいのは菰乃部の現状じゃなく

て、昨日の事だろ? 菰乃部の事は・・・後で本人が話すだろうよ」

 少し不満が残るものの、とりあえず今は納得しておく。

「昨日、お前が出くわしたのは、お前が見たのは—————《戦争ごっこ》

だ」

 センソウゴッコ? 何それ?

「まあ、言っちゃえば殺し合いだな。それでも少しは違うんだが」

 その言葉を始めに、翔琉は語りだした。《戦争ごっこ》のルールと、その始

まりを。

「この市の名前言ってみろ」

 まず翔琉は俺にこう問うた。

「え?神代(かみしろ)市。だろ」

 俺は当たり前だというように返す。

「そうだ。神に代わるって書くだろ?」

「うん。だから、それがなんか関係あるのかよ」

「そのまんまだよ。神に代わるんだ」

 は? そのまんまって・・・?

「だから。神に代わるために、俺たちは戦争してんだ」

 神に代わるため? 何故?意味が分からない。

 俺が理解しきれていないのと、翔琉が説明に困っているのを見かねてか

、生徒会長——椎原秋穂が話に入ってきた。

「あのね。これは私達が神様に成る為の戦争なの。つまり、この戦争に勝

つと神様に成れるの。人間でも、ね」

 この説明で少し理解できた。その説明を翔琉が奪う。

「そういう事だ。俺達は神に成る為に、戦争をしている。て言うか、お前知ら

ないか?神が代わるって都市伝説・・・つーか、この市の伝説」

 そういえば、少しだけなら聞いた事がある。ような、気がする。特に気にし

てたわけじゃないからな。

「つまり。伝説は本当で、俺達は伝説に、神に成るんだ。命を懸けて」
 
 へぇ。・・・あれ? そう思った俺は素直にその疑問をぶつける。

「ちょっと待て。命懸けてたら、ごっこじゃなくて最早ただの戦争じゃねぇの

?」

「まぁそうなんだが。俺はごっこで終わらせたいんだよ。この《戦争》を」