ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 戦争ごっこ。 【オリキャラ募集中】 ( No.5 )
- 日時: 2010/01/11 20:47
- 名前: 桜菜 (ID: a7B.qo42)
第四話『真実と道連れ』 後編
屋上の手摺につかまって校庭を見ながら翔琉は言う。そんな翔琉にもうひ
とつ聞いてみる。
「ついでに聞くが、俺達って・・・お前たち3人の事か?」
翔琉は首肯する。
「ああ。今日からお前も入るから4人だがな」
・・・へ?今なんと?
「だから、お前も今日から仲間な。よろしくー」
「よろしく、宮沢君。ううん、もう仲間なんだし明煌君でいい?」
翔琉と椎原は何事でもないように言う。ただ、俺と百合はそうはいかなか
った。
「えぇぇっ!? 俺巻き込まれんの!?」
「・・・やっぱりそうなりますか・・・。でも、しょうがないですよね・・・。知っち
ゃった今、口封じで死ぬかゲームに参加するかしかないもんね。うん、頑張
ろう明煌っ。死なないように!!」
俺の手をとって俺の目をじぃーっと見つめてくる我が幼馴染み。幼馴染み
といってもコレは結構緊張する。と言うか、今、結局死ぬような事言わなか
ったか?
結局百合は納得したから、これで3対1。完全に呑み込まれている。
「やっと4人にそろったね」
「ああ、これでメンバーの事は心配しなくてよくなったな」
「メンバー?」
「あ、そういやルール教えねぇといけねぇのか。すっかり忘れてたぜ」
で、メンバーって何?
「一学校4人でチームを組んで戦うの。で、初めに10Pあって、撃たれると
1Pマイナス、逆に自分が誰かを撃つと1Pプラスされるの。それが基本的
なルールかな」
椎原が説明してくれる。それに百合が付け足してくれる。
「他にも、武器は支給される銃だけとか、その銃は規定時間以外に使っち
ゃいけないとかあるんだけどね」
だそうだ。
「じゃあ、詳しいルールはネットでググれ。俺は帰るぞー。休戦日なんだ。
今日の内に寝とかねーとな。正直むっちゃ眠い」
翔琉はそう勝手に言い残して屋上から出て行った。
「そうね。私も帰る。またね、明日に」
椎原も帰って行く。屋上には俺と百合が残った。
「ねぇ明煌」
「なんだ?」
「あたしのお兄ちゃんが殺されたのは幼馴染みだし、知ってるよね?」
「———ああ。知ってる」
百合の兄、延いては俺の幼馴染みでのあったのだが、4年前、俺が小六の時に殺された。他殺だった。犯人は捕まって現在刑が施行されている。
「あれね。犯人はね。——しようとしてたんだって・・・」
大事なところが聞こえない。・・・なんだって?
「《戦争》・・・。この市の伝説を中途半端に知った犯人が、あたしのお兄ちゃんを、殺したの・・・」
言いながら百合は挙哀を洩らす。
「だから、あたしはそれを知った後、夢中になって伝説を調べた。そうして、本物の《戦争》に関ってしまったの・・・」
そうだったのか。と俺は言う。
「絶対、勝とうね・・・多分、それがお兄ちゃんへの仇になるから・・・」
そう言って、百合も俺を置き去りにして、帰っていった。