ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 戦争ごっこ。 【オリキャラ募集締め切りました】 ( No.3 )
日時: 2010/02/07 17:34
名前: 桜菜 ◆7KBxRpu4sA (ID: a7B.qo42)

第3話『翌日の学校は』

 結果。俺は眠れなかった。なにせ、6時間目から8時頃まで寝てた上、その後ほぼすぐ翔琉に気絶させられたからもう十分に寝てる。

 俺は朝まで考え事をしていた。議題はもちろん、翔琉と、あの事だ。結局、普段起きる時間までに結論は出なかったが。

 俺が一人暮らしなのは前にも言ったが、母親がいたのは翔琉に連絡されて来たかららしい。その気絶は翔琉の所為なのだが、あくまで、何故か気を失ったという設定で連絡されたらしい。

 そんな母親は昨日には明日早くに仕事だから。と、帰っていった。

 私立茅科(かやしな)学園中等部。俺が通う学校だ。偏差値、入学金、学費全てが私立学校とは思えないほど低く、俺みたいな奴でも簡単に入れる学校だ。俺は高校受験より中学のお受験の方が良いと感じ、この学校に入学したのだ。おかげで3年だというのに勉強漬けならなくて済んでいる。

 俺が登校すると数人のクラスメイトが話しかけてきた。「昨日よく寝てたなー。何時まで学校で寝てた?」「よく先生に見つからなかったよね」などと口々に勝手な事を言う。俺はその言葉に「8時頃だっけ・・・よく寝すぎて今日寝れんかった。つーか起こしてくれよ〜」「座席のおかげだな」と返しておいた。

 ちなみにそのクラスメイト連中に翔琉はいない。クラスが違うのではなく、単にこの中に居ないわけでもなく、まだ来ていなかった。よし、来たら一番に問いかけてやろう。

 そんな俺の決意が効いたのか、翔琉は俺が聞くことの整理がついた頃には来た。

 翔琉は何事も無かったようにクラスメイト数人(俺含む)と挨拶を交わし、ついでに俺の質問もかわし、自席についた。いや、そんな事言ってらんないんだが。

「おい、翔琉。俺の話を無視すんな!」

「え、何? 昨日? 昨日のドラマ? 俺、あんま詳しくないぞ?」

「ちげぇよ。ふざけんなよ。説明しろよ」

「ふざけてなんかねぇよ。もうちっと具体的に説明してくれよ。理解に困る」

「だからっ。昨日の夜の……」

 ここで、俺にとってはタイミング悪く、翔琉にとっては多分タイミング良く、チャイムが鳴る。予鈴じゃない、本鈴だ。俺はとりあえず諦めて、席に座る。

 HR中に俺は、ルーズリーフの一枚に昨日の事を教えるようにメモを書いて(もちろん、言い逃れできないように事細かく書いてやった)翔琉に回すように隣の席の奴に頼む。そうすると、さらに回っていって、翔琉の席にまで届いた。

 翔琉は一旦苦々しい表情になったが、諦めたか折られたルーズリーフを開いていた。


 昼休み、しつこく聞いたのが乞うを為したか翔琉は、

「放課後に話すから屋上に来てくれ。それまでは聞くなよ。もし聞いたらそん時は話すのやめるからな」

 と言った。その顔は結構真剣だったので、俺はこれ以上聞くのをやめた。



 
 で、放課後だ。今俺は、屋上へ向かうために階段を上っている。この校舎は三階建てだからそんなに辛いわけでもないのだが、緊張からか心臓の心音は音量高めだった。

 屋上までの階段を上りきった俺は勢い良く扉を開く。そこには、2人の知り合いと、1人の高嶺の花がいた。その3人は、

「よう、明煌」

「こんにちは」

「えっ明煌? ……明煌だったの?」

 文字通り三者三様の言葉を浴びせてきたのだった。