ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 戦争ごっこ。 【オリキャラ募集締め切りました】 ( No.4 )
日時: 2010/02/07 17:36
名前: 桜菜 ◆7KBxRpu4sA (ID: a7B.qo42)

第4話『真実と道連れ』

 屋上にいた3人は、親友と、幼馴染みと、好きなひ——いや、生徒会長だった。

 そんな中でも、幼馴染み——菰乃部百合はひどく動揺していた。

「そんな……。明煌だったなんて……」

 何の事だか分からない。何でお前はそんなに俺に驚く?

「まぁ気にすんな。とりあえず、お前が聞きたいのは菰乃部の現状じゃなくて、昨日の事だろ? 菰乃部の事は……後で本人が話すだろうよ」

 少し不満が残るものの、とりあえず今は納得しておく。

「昨日、お前が出くわしたのは、お前が見たのは————《戦争ごっこ》だ」

 センソウゴッコ? 何それ?

「まあ、言っちゃえば殺し合いだな。それでも少しは違うんだが……」

 その言葉を始めに、翔琉は語りだした。《戦争ごっこ》のルールと、その始まりを。

「この市の名前言ってみろ」

 まず翔琉は俺にこう問うた。

「え? 神代(かみしろ)市。だろ」

 俺は当たり前だというように返す。

「そうだ。神に代わるって書くだろ?」

「うん。だから、それがなんか関係あるのかよ」

「そのまんまだよ。神に代わるんだ」

 は? そのまんまって……?

「だから。神に代わるために、俺たちは戦争してんだ」

 神に代わるため? 何故? 意味が分からない。

 俺が理解しきれていないのと、翔琉が説明に困っているのを見かねてか、生徒会長——椎原秋穂が話に入ってきた。

「あのね。これは私達が神様に成る為の戦争なの。つまり、この戦争に勝つと神様に成れるの。人間でも、ね」

 この説明で少し理解できた。その説明を翔琉が奪う。

「そういう事だ。俺達は神に成る為に、戦争をしている。て言うか、お前知らないか? 神が代わるって都市伝説……つーか、この市の伝説」

 そういえば、少しだけなら聞いた事がある。ような、気がする。特に気にしてたわけじゃないからな。

「つまり。伝説は本当で、俺達は伝説に、神に成るんだ。命を懸けて」
 
 へぇ。……あれ? そう思った俺は素直にその疑問をぶつける。

「ちょっと待て。命懸けてたら、ごっこじゃなくて最早ただの戦争じゃねぇの?」

「まぁそうなんだが。俺はごっこで終わらせたいんだよ。この《戦争》を」