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Re: 「超能力者」—僕の力— ( No.2 )
日時: 2009/08/09 12:50
名前: *銀* (ID: 1HizU38M)

第1話「出会い」

暖かい朝日が僕の顔を照らした。朝だった。時間は、

六時五十二分。すずめがチュンチュンと鳴いていた。

「起きるか・・・」

僕はムクリと体を起こした。今日は高校の入学式だっ

た。

まあ、僕にとっては何の意味もない。ただ、それだけ

のことだ。

僕はそう思いながら朝食を済ませると家を出た。

「いってきます・・・」

僕は誰もいない家に静かに言った。もちろん返事は無

かった。

当たり前か・・・・・。

僕はロングの髪を後にやると歩き出した。










高校の入学式が始まった。校長の長ったらしい話が、

延々と続く。

眠い・・・・・。

僕は目をこすった。こんな時に睡魔が僕を襲った。

後どのくらいかな。?

時計にチラッと目をやった。

「ハァ・・・・」

小さくため息をついた。まだまだだった。僕は睡魔に

抵抗するのをやめ、寝ることにした———————。










「おい!」

「ん〜?」

僕は目を開けた。目の前には黒髪がサラサラの男子が

いた。

「僕になにか?」

ボーッとする頭で聞いた。

「僕ぅ?お前女だろ?」

男子は呆れ顔で僕に言った。僕はムッとなると、

「・・・君に関係ないだろ」

とボソッとつぶやいた。

「まあ、そうだけど・・・・・って、もう入学式終わ

ってるぞ!」

男子は突然大声を上げた。

「あ」

僕は周りを見渡した。

確かに・・・・。誰もいないな・・・。

「ほら、行くぞ!」

男子は僕の手を握った。

「なっ!?」

僕は突然手を握られて赤くなった。そしてそのまま、

クラスまで引っ張られて行った。

これが、僕と翔の出会いだった。