ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 呪いの旋律 ( No.3 )
日時: 2009/08/19 12:56
名前: 雛苺 (ID: V89zVUtf)

午後5時30分17秒



 「・・・ここ、だ」

 旧校舎の階段をただひたすら屋上まで上り続ける。

 チヨは段数を数えながらゆっくりと上り始めた。

 「1・・・2・・・3・・・4・・・」


 


 靴の足音が周りに響く。

 タッ タッ  タッタッ


 コツン

 「・・・な、何?」

 チヨは階段を上り3階の踊り場までやってきた。

 4階に続く階段を上ろうと足を上げると何かに当たった。

 辺りはさっきより暗くなる。

 「ほっ・・・骨?!」

 
 こつん


 また何かにあたる。

 上ろうとすると何かに靴がぶつかりそのたび音が鳴り響く。

 階段には骨が・・・ガイコツが座っていた。

 「ヨウコソ☆ヨミノイリグチヘ・・・サァ、オイデ」

 「ひっ・・・!! 」

チヨは暗い踊り場の壁に手を当てながら急いで階段を探した。

 ガイコツはこちらに歩み寄る。


—————上っている途中ガイコツがいて待ってるの!!


 「嘘、だっ!!」



—————あの世に連れて行かれるの!!


 「嘘だっ!!!!」



 
 こつん


 また何かに当たる。

 チヨはそれを拾って窓の外の光で照らしてみた。

 「!!   うわぁぁっ!!!!」


 それは「頭蓋骨」


 人の骨  ヒトノシタイノホネ


 床には当たり1面骨だらけ

 「ホントにあの世に繋がってるの・・・?」

 階段を見つけたチヨは走って上まで上りつめた。


 ドアをガチャガチャ動かすが鍵のせいで開かない。


 「オキャクサマダワ♪ アナタモイクノネ?」
 
 理科室においてある標本のような骨が動きチヨの肩を掴む。

 「嫌だ!!嫌だ!!嫌だ!」

 「ミズカラキテクレルナンテ・・・サァイコウ」

 チヨはガイコツの腕を振り払い下へと逃げ出した。


 ガイコツはばらばらになりまた元に戻る。

 「ニガサナイヨ・・・」