ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 落としたよ ( No.3 )
日時: 2009/08/30 13:23
名前: 花月 (ID: 0vH/svqy)

二話  「夜の道」

塾帰り、道はずいぶん暗くなり、街灯がついている。

「あーなんか、出そう…」

俺は早歩きで道を行く。

(ああ、早く家につかねえかな。)

ふと、後ろに気配を感じた。

「だれだ!」

振り向くが誰もいない。

「気のせいか…」

ほっとして、前を向いたとき。

「落としたよ。」

後ろから男の声が聞こえた。

「えっ!」

俺は振り向く。

立っていたのは分厚いコートを着て、マスクをしてて、帽子をかぶった男。

「落としたよ。」

男はもう一度言う。

「落としたって…俺が何落とし…」

言いかけてとまった。

男の手には……心臓。

しかも、ドクン、ドクンとまだ動いている。

「それ…」

「君の心臓」

そこから記憶が無い。