ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 美香の事件帳  ( No.115 )
日時: 2009/10/03 09:28
名前: 東京葉月 (ID: 1TfmKDW9)

第九話 如何してだろう?

〜美香目線〜

「うん! いいよ。友達になっても」

私は元気良く答えた。

「有難う。嬉しい! 美香さんとお友達になってみたかったんだ〜 ありがとう。 今日は遊べないけど、来週の月曜日に遊ぼう。じゃあね」

戸羽さんは走っていった。用事でもあるのかな〜 っと思った。

私は商店街をしばらく歩いていた。
何か、探偵の水木かおるは消え去ったのかな〜 っと最近思い始めた。だって私は、本当は… 普通の女の子の山田美香。成績は普通より上で、運動は出来る。

水木かおるはいなくなるの?
山田美香に戻るの?
あの日の約束を破るわけ?
あいつとした約束を!
約束を破るの… あいつの…
破ったら、顔向けできないよ…
如何すればいいの……
あいつの交わした約束は、そんな簡単に投げるわけ?
駄目よ! そんなの。あいつと交わした約束は永久に続けるものでしょ!
何で、守れないのよ! 自分よ!
もしかして、私は探偵なる資格は





   無かったの?




そんな〜 嘘でしょ!
私は、探偵の水木かおるで山田美香は普通の女の子。あの日に、交わした約束を破るの?
何でよ。

いつの間にかに、私は走っていた。

「もしかして、またあそこに……」
私はたまに体が勝手にどこかに向かう。
でも、これは自分の意思だった。

夕暮れになってきた。四時半を過ぎたのだろう。

〜山田佐奈目線〜

頭痛が消えて、およそ五分。
高台に行くのは諦めた。
お姉ちゃんが今日はよそうといったからだ。
そして、私はベットに寝転がる。

あの、夢は何? 未来?それとも、ただの夢なの?
美香は本当に超能力者なの?

それが、全部が本当になるなんて嫌だよ。夢だけにして!
お願い。神様!

〜真子目線〜

佐奈が具合が悪くなるなんて…

よほどのことが無い限りだ。
如何してだろう?
分からない。
世の中は謎だらけだ。高校生が怪盗をやっていたり、小学生が探偵をやっていたり…
不思議な世界だ。

〜美香目線〜

あの日の約束を交わした、場所にいた。
河原の野球グランドだった。
誰もいなかった。

そうよね。あいつは転校したんだよね〜
外国に……

あいつの父親が罪を犯したから
家族は雲隠れをしなくてはならなくなったんだよね。

きっと、あいつは私のことスッカリ忘れているよね。

そう思った瞬間、視界が白くなった。



≪忘れてないよ。美香のこと……≫



あいつの声だ。和也の声だ!
どうなっているの?



≪俺は外国で頑張っているから、安心だろ?≫



何で、和也はテレパシーが使えるの?

如何して?


続く