ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 美香の事件簿  コメント待っています ( No.125 )
日時: 2009/10/06 18:35
名前: 東京葉月 ◆wRO5HBkRn. (ID: 1TfmKDW9)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=z8rhZh8p8zw&feature=related

第二部最終話 今は…

〜美香目線〜

魔美佳の言葉がよぎった。
でも、私はそれはあまり気にしなかった。この言葉はもっと後に必要だとわかったからだ。

私は走って、光華市朔菊町に戻る。ここは高美町。朔菊町から結構ある。いつもは自転車で来る。
「あぁ— ここからは一キロはあるな。家まで…」
家に帰り、お姉ちゃんのことで決着を着ける。
そうしないと先に進めないから… 何もかも… 和也が伝えてくれた意味がない。

私は一秒でも早く帰りたかったので、バスで帰ることにした。
高美公園前のバス停でバスに乗り、朔菊交番前のバス停で降りた。百円で済んだ。
朔菊交番前から私の家は、三分ほど。
私は走って帰った。二分ぐらいで着いた。
「ただいま〜」
普通の声で言った。和也に会ったときは震えていたから…

リビングに行く。お姉ちゃんがいると思ったからだ。でも居なかった。そして、お父さんが居た。

「美香! 久しぶりだな〜」
「そうね。二週間ぶりだね」
「相変わらず、しらけているな〜」

そうかな? 私は私なりにしらけてないよ。

「そんな美香に、いいことを教えよう。実はな最近、刑事の中で噂になっていることだ」
「な、なに〜」
私は目を輝かせた。
「水木かおるとゆう探偵がブラック団を潰したんじゃないのかな。っと、噂だ。水木かおるは小学五年生らしい…」
私は呆れて、お姉ちゃんの部屋に行く。
「お姉ちゃん!」
私は呼ぶ。
「あっ、美香」
お姉ちゃんは一瞬、驚いた声をした。
「何か用?」
お姉ちゃんは、何もなかったような声で言った。
「お姉ちゃんが怪盗マーチでしょ。正直に言って…」
お姉ちゃんは困った顔した。私は真剣な顔をする。お姉ちゃんは机に向かった。そして、中学の教科書を開く。勉強を始める。
「無視しないでよ」
聞こえない振りをしている。勉強をしていたからではない。その方が都合が良かったからだ。
「逃げてないでよ。逃げてばかりだったら、見付からないよ。お姉ちゃんの夢が…」
私は言うはずもない言葉を言ってしまった。
そして、お姉ちゃんの部屋を出ようとしたときに…
「…ない」
お姉ちゃんが呟いた。
「何て言ったの?」

「今はいえない。でも、逃げてはいないから…」

お姉ちゃんはそれだけしか、喋らなかった。

私は自分の部屋にいった。
勉強は終わらせたから、暇だ。

そのとき、視界が暗くなった。



『山田美香。ようこそ』

えっ! 誰?

『黒幕だよ。今は姿を現さないけどな…』

これは幻覚?

『幻覚ではない。君に話しかけているのさ。美香君、負けないからな…』


元の視界に戻った。

「何これ? 黒幕は超能力者?」

私は呟いた。誰ともなくに…
黒幕は誰かは分からない。でも、男性の声だ。
黒幕は私を敵対視している。それなら、私も仲間を集めなくてはならないよ。

でも、黒幕は私狙いでしょ。それなら、何で敵対視をする? これも作戦なの。もしかしたら、和也も黒幕の手下? それとも、黒幕は和也か? でも、それはないよ。和也の心は純粋だった。良心でもあったから…

でも、敵は全ての黒幕!
もしかしたら、全世界の犯罪者を動かしている、恐ろしい人かも知れない。

命を懸けても、私は戦うこと決意。
何があっても、諦めない覚悟で向かうわ。
だって、私は…

シャーロック・ホームズに負けないほどの…

探偵・水木かおるですもの。

=第二部・完結= 第三部に続く!