ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: >>>  ア   ク   セ   ス >>>> ( No.121 )
日時: 2009/11/29 04:13
名前: RADELLE03 ◆X6s/dtSC5A (ID: QYM4d7FG)

 「 なんやかんやで忘れていたけど、あのサイト運営してるのって、BBRでしょ ?
   ……信用出来るわけ無い」

 「 確かに ! そういえばそうだった……じゃあ…もしかして…
   残りの参加者の人数まで偽装していたら——」

タオルで刺されたところを強く抑えながら考えた。
血は出ていたが、傷口はそんなに深くなかったらしい。
先ほど、かなりの大声を上げて刺さったナイフをとったのだ。

あと何時間かは大人しくしていないといけないだろう。




  参加者の人数が偽装……

  ここまで疑ったことは無かったけど、ありえなくは無い話——

 「 もし偽装していることになったら、とんでもない…」
足を組んでソファに座る二人は、無言になって考えていた。

  もし偽装されていたら… ?
  大変なこと……最悪なこと… ?

  ただでさえこんなゲームに参加していることが最悪なんだけど———


 「 参加者の人数、実は少なめに公開されていて…
   真のところはかなり多かったり——」

声のした方を振り向くと、裕樹が他の部屋からやって来ていた。

 「  ! それって…後三十人ぐらいは余計にいてもおかしくないってこと ?」
 「 まぁ…百七十人ぴったり参加しているなんて
  あんまり考えられねぇけどなーって…」

 「 何か、当たり前のことを忘れていた気がする——私何してんだろ———」

 「 参加者が増える分、退場者も増えるだろ。
   …これじゃあ今の百七十人でゲームやっているとすると
   一人当たり四人とかは退場させている事になるな——」

 「 え———!! それ、めっちゃくちゃまずいじゃん……
   ——どうするの ?」
焦りをおさえて、冷静に考えようとするが、頭が働かない。
  信じられない。


  どうして今までそう考えなかったんだろう——


  もっと疑っていれば…怪しんでいれば……警戒していれば——

  この事に早く気がついたら、何か行動は起こせたはず……

 「 今は…しょうがないだろ——」
 「 何が !!!!」

突然の舞の怒声にビクリと飛び上がるダルシーと裕樹。

一息ついて、裕樹がしゃべりだした。

 「 俺達が今なんかしたって遅い。それに大丈夫だろ——。
   あと数日後にゲームは終了しているんだから————」

 「 あ———」

舞はハッとなって顔を上げると、目の前に裕樹の姿は無かった。


  自分達が、ゲームを早く終わらせないといけない。

  

  一秒でも——早く。