ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: >>>  ア   ク   セ   ス >>>> ( No.126 )
日時: 2010/01/16 20:21
名前: RADELLE03 ◆X6s/dtSC5A (ID: QYM4d7FG)

 「 で、どうするよー ?」
 「 何が ? …あいつら ?」
倉庫内では、普段の日より多くの会話が交わされていた。
間崎は誰かに見届けらけることなくこの世の〝退場〟となった姪華とハナビを見つめていた。




もう、生きてはいないだろう——。
そう思ったはものの、何度も何度も先ほどから振り返っては彼女の方を見ていた。

そんな間崎の様子を眺めていたスギクラは冷たい視線を送る。



たったいま、詩音がおかしな歩き方で帰ってきたのだった。
それを見た仲間は驚き、慌てふためいていた。
しかし、詩音の怪我は大したものではないことが分かった。
今、詩音はありすこと美希の所に居るだろう。

自分が誰にやられかけたのかを報告していると考えた間崎は再び、姪華を見た。

彼女も立派な仲間だった——。
なのに、仲間の前で有無も言わさずになくなったのだ。
それと比べてこっちはどうだ !

理由もなしに姪華どころかハナビまで撃ち殺した詩音を心配していたのだ。



遅かった。

ダルシーについて行けばよかったんだ !俺は——。

彼女の仲間からぬけるという判断は間違っていなかった。


ダルシーも、姪華もハナビも、間違っていなかった!

何をしているんだ俺は———こんなことして——。

でも、もう遅いのか——。




最悪だ。
金につられて入った俺は最悪な人間だ……。



どうせこの先は見えている。
あいつ等が一発逆転する姿が目に浮かんだ。

今まで何人もの命を犠牲にしてきたじゃないか ! !



行くんだ !!!




覚悟もなしにゲーム感覚で命を奪った俺だ。

死ぬ気であいつ等に———。



 「 くっ————」

勢いよく座っていた椅子から飛び跳ね、全速力で倉庫の扉を目指す。



あと少し———— !

 「 あっ…おい待て !!!!」

声は遠ざかり、間崎は倉庫を飛び出して尚も全力で走り続けた。





 
 「 やった…やった ! ! 逃げ切れた…… !」




このまま……あいつらの所へ…



寒さなのか恐怖なのか、それとも興奮しているからか
震えている手で携帯を見ながら〝目的地〟を確認した。






美希———
俺は気づいたよ。



やっぱりあんたは間違っていたのかもしれないな。





———間崎悠斗は、BBRの仲間から自ら離脱した。