ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: Run, hide, shoot it, ( No.150 )
日時: 2010/05/01 14:18
名前: RADELLE03 ◆X6s/dtSC5A (ID: QYM4d7FG)

誰も待ち構えていたりはしないだろうか。
 そんな.嫌.な考えが頭に浮かぶが、すぐに振り払い三階へと足を踏み入れた。

 廊下へ出てみると、一番奥にある教室の扉から僅かに明かりがもれていた。
 「 誰だろう、行ったら.危.な.いかな」
 考えてみれば、自分は見方より.敵のほうが多い。
 当然、敵のほうが見つかりやすいはずなのだ。

 「 涼も、舞さんもあんなに明るくなる物は持っていなかったし……敵かもしれないよなぁ」

しかし、そのまま引き返すというのも何だか嫌だったので覗いてみる事にした、間崎。
 何故、あの状況であの様な.命.知.らずがする事をしたのか不思議だ。
 戸に手をかけて、ゆっくり顔を近づけた。
 しかし、扉に付いた埃でうまく内側を覗くことが出来なかった。
 擦ってみたが、どうやら内側が.汚.れているようで無.意.味.に終.わった。
 仕方が無かったので、他.人.から見たら.変.に思われるような覗き方をした。
 
 戸を一センチ位開けて、その.隙.間を見ようとしたのだ。
  あと少し、あと少し……

  あれ、もしかして——

その時、手に体重をかけすぎて戸を勢いよく開けてしまった。

ガラ、ガラララ……

  あ、やばい。
  

その教室内を明るく照らしていたものは、足元の床に転がっている五個の懐中電灯だった。
 「 なにか用ですか…… ?」
 
 急にどこからともなく落ち着いた声が聞こえ、顔を上げると部屋の隅の方で膝を抱えて座っている青年が居た。

  誰かと思えば——。
 安堵の溜め息を洩らしにながら、教室の戸を閉めた。
 「 何でこんな所にいるんですか……。詩音さん.独.り.にして良いんですか ?」
 「 独.り.の方が気.楽で良いかもしれませんよ ?」

  そう.いう.問.題じゃないんですが。

 教室の隅に居たのはジスだった。
 しかし、そこに意.外.性は全く感じられなかった。
 居ても特に違.和.感は感.じられない。何故かだ。

 「 ……で、何か用でもあるんですか ?」
 「 何も無いですけど」
 「 あ、逃げて来たんですか」
 「 ……違います。ジスさんは、懐中電灯五個も広げて何しているんですか」
 
 床に転がる懐中電灯は辺りを僅かに照らしていた。