ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ...ア ク セ ス...   ( No.20 )
日時: 2009/10/21 00:49
名前: RADELLE03 (ID: QYM4d7FG)

  「 舞…あんた、顔色やばいよ ?」
  「 …だって……。」

  「 どうする…警察 ?」

  「 ちょっと、こんなところで警察なんて言わないでよ…。」

 
  そういえばと思い、前を見ると舞の座っている前の椅子には同じ年ぐらいの少女が。そしてその左隣に青年。

  青年は外を眺めている。
  いや、そんなことはどうでもいい。
  少女がしきりに、携帯をパカパカと開いては閉じている。

  もしや…彼女も… ?

  恐ろしい。恐ろしすぎる。
  前に敵がいるなんて…。

 美希に耳打ちでそのことを話した。
 美希はなるほどと言った表情で聞いていて、突然その少女の前に立つ。

 「 あ、美希…」
 
 「 あなた ! ! あなたも参加者なの ?」

  単刀直入…お前…。
  みていられない…初対面の人に…。

 少女は、顔を上げてつけていたカチューシャのような形の真っ白いヘッドホンをとる。

 雪のように白い肌に、黒い大きく開かれた目に同じく墨のような黒のベリーショートヘア。
 そこにショッキングピンクカラーの濃いパーカーを羽織っている。

 「 私…ですか ?」
 「 ええ ! ! そうよあなた ! 」

  女王様か。
  ヘッドホンとってんだから聞こえるだろうに…。

 「 えっと、はい。」
 「 じゃあ同じ参加者ってわけね。よろしくね。私は美希。こっちは友人の舞。 」

 「 は ?」

  なにどさくさにまぎれて紹介を…。
  しかも本名…。
  やっぱりお前…。

 「 どうも…。舞さん、美希さん」 そういって微笑んだ。

  かわいい ! めちゃくちゃかわいい !
  いいよね、笑顔の似合う子は…。

  ていうか、何考えてんだろう私。

 「 こちらこそ。」といって軽く舞はお辞儀した。

 「 私は恵梨です。こちらは、祐樹…兄です。」

 「 え…お兄ちゃん…なの ?」美希は本気で驚いたようで聞いた。

 「 はい。話すと長くなりますが…いろいろあって。」

  妹と兄。
  二人がクリックしたというのか ?

やはり似るのか、そういうところも…。

 「 妹と兄か…。うむ。そういえばふぁいばーも兄いたよね ?」

 「 わっ馬鹿 !!!!! 何を言って…」

  こいつ…ふぁいばー言いやがった。


     沈黙。

 恵梨は笑顔を浮かべて言った。
  「 ふぁいばーさん! 知ってますよ。ネットの ! !」

  「 あぁ…いや…。」しどろもどろしてしまった。

  後で見てろよ、美希…。

  「 そうですか、実は私。ネットでの名前は〝エリ〟そのままです。
で、お兄ちゃんが〝ステハンですが@七誌さん〟です。」


  「 え…。」
  「 え…。」

    
 エリって、、、話したことある。
 
 ステハンは…もっとある。

   そのとき飛行機が轟音で飛び立っていった。