ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: >>> ア  ク  セ  ス >>>>> ( No.43 )
日時: 2009/10/25 17:39
名前: RADELLE03 ◆X6s/dtSC5A (ID: QYM4d7FG)

 「 あ… ! メール来た !」

 「 えっ ! あ、本当だ…。」

美希が最初に携帯を見て、その後、恵梨、舞と続いて見た。

  あぁ…そっか…祐樹は元々ゲームに参加していないんだった…。


BBRからのメールはこうだった。
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おはようございます(´Д⊂ )
六時になりました。ゲーム開始です。
みなさんのご健闘をお祈りしております…。

さて、ルールの方は覚えていますでしょうか ?
必ず、守ってください。
違反者がいた場合、ただちにこちらの人が向かいますので。
隠れていても、私達はあなたたちが何をしているかはわかっています。

ゲーム進行状況は、こちらのサイトでご確認できます。
では(`・ω・´)ノシ

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  ふざけているのがむかつく…。

  こいつ…。

知らないうちに、舞は左手を強く握っていた。
 
恵梨は深くため息を付き、自分の携帯を兄に手渡す。


  やるしかない…

  今更、ゲームを抜けることはできない…

  わざと違反者になったところで何が待っているかは分からない。

  退場になる…すなわち、それは〝死ぬ〟ということ…


 「 私達で…誓いませんか ?」
   恵梨が突然、ブランコに揺られながら呟いた。

 「 何を… ? 死なないとか ?」
美希が当然のことを言った。

 「 そんなの…死なないなんて当たり前です。私達は、絶対に誰も殺さない。」


恵梨は、雲の上から差してきた光に目を細めた。

十一月だが、あたたかく弱い光がわずかに差している。

 「 私も、誓うよ。誰も殺さない。」
  そう……誰も、自分の引いた弾で傷つけない。殺さない。

  そう誓う。

 「 私も…銃なんて不要に決まってるし。」
  美希も鞄から銃を取り出して眺め、再び鞄の奥底にしまった。


 「 お兄ちゃん…行き先は… ?」

 「 …どこにでも行けばいいさ。」投げやり気味に言ってベンチから立ち上がった。




  私達は、これからどこへ行くのだろうか ?

  そんなこと、誰も知らない。

  知りたくない。

  明日が来るかも分からない日を過ごすのか。


  たとえ、どんな状況になろうとも 銃だけは使わない。

  自分の手を汚してはならない。

  私達は、そう誓ったのだった。