ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: >>> ア  ク  セ  ス >>>>> ( No.45 )
日時: 2009/10/25 18:36
名前: RADELLE03 ◆X6s/dtSC5A (ID: QYM4d7FG)

残りの所持金を私は全てきれいに使い果たし、恵梨と祐樹の家へ向かった。

二人の家は母親はいなく、父親は滅多に帰ってこないという。

舞や美希の家は、平日でも母親が家にいるため危険すぎる。



無事、四人は電車を使って二人の家へ着いた。

最初は、東京駅へ行ったの。そこでは子供が十人位になって駅のホームの端に集まっていた。
そのときは、流石に舞も緊張したが誰一人こちらに目を向けなかった。

きっとあの子達も…舞はそう考えてしまっていた。


それだけではない。
舞は中学生ぐらいの子供を見ると過剰に反応してしまうようになっていた。

避けたいと強く思っていたのだ。
これは、美希も同じだったようだ。


ただし、無事に桐嶋家に着いたのだ。
急に安心、疲れが襲ってきた。

 「 当分の間は此処にいてもいいだろうな。」
  祐樹はそういって、大きな紙袋をドンと床におろした。

 「 あ、ちょっと ! 食べ物入ってるんだから大切に——。」

 「 はいはい…。恵梨、サイト見た ?」
祐樹は美希の言葉を軽く流し、恵梨を見た。

 「 ううん…。まだ見てないよ。」
  ブンブンと首を振り、携帯を手渡す。

 「 あ、いいよ。こっち使うから…。」

そう言って祐樹は自分がもともと持っていた鞄の中からミニノートパソコンを取り出す。

 「 それ、祐樹の ?」
 「 うん…そうそう。」

  そっか…自分でパソコン持ってるんだ…

  私は持ってないから、ちょっと羨ましいな…

 「 じゃあ、私。お風呂沸かしてくるよ。」

そう言って恵梨は何処かへ行った。

 「 いいよねー。妹がいろいろやってくれると。」
  美希がソファに横になって呟いた。

 「 あいつはそういう家事とか好きだから。俺もまかせっきりだったし…。」

 「 ねぇ、お父さん帰ってきたらどうするの ?」

気になって祐樹に舞は聞いてみた。

 「 別に。何にも言わないだろうよ。」


奥から、シャワーの流れる音が聞こえた。

そのとき、ふと、祐樹がキーボードを打つ手を止めた。


 「 どうしたの ?」

 


 「 いや、なんでもない。ただ、気になるニュースがあって…。」
  語尾をのばして、そのまま祐樹は美希に何か耳打ちした。

  何いってんのかな…まぁいいけど。

  ああ、家っていいなぁ。

  よその家の雰囲気は好き。
  普段、恵梨が掃除とかしてるのかな… ?

家の中を見回して見たが、きれいに片付いていた。

美希の隣に深く座って、目を閉じた。

キーボードの打つ音と足音だけが聞こえ、他の音はしなかった。


  なんか、いいなぁこういうの………


舞はそのまま、知らないうちに眠っていた。