ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: >>>  ア   ク   セ   ス    >>>> ( No.81 )
日時: 2009/11/04 19:23
名前: RADELLE03 ◆X6s/dtSC5A (ID: QYM4d7FG)

 

   ——同時刻


 「 あ、今一人死んだ。…ねぇ…そろそろ捕まえに行こうよぉー 」

 「 まだ待ってろって… 」

姪華は待ちきれないという風に倉庫の中を、行ったり来たりしていた。



 「 違反者…何人ぐらいいる ?」

 「 自分で見てみなよザッキー。…いっぱいいるから」


何台ものあるパソコンの中のひとつの前に椅子を移動させ、間崎はサイトを開いた。

 
彼はげっ ! と言う声とともに、姪華を見た。


 「 勘弁してくれよ…。多すぎる…」

ため息混じりに言うとやってられないと言う風に手を振り、倉庫から出て行ってしまった。
 

 「 あ、ザッキー逃げるの ?」



 「 美希ーっ、ザッキー帰っちゃったよ ? いいの ?」

 「 別に。すぐ戻ってくるでしょ」




美希は考え込むようにして、ほおずえをついた。


先ほど、一人の参加者が退場した。
それが、舞の現在位置に近かったのだ。

今の美希には、それが気にかかっていた。



仲間で無いとしても。



 「 ダルシーちゃん ! 一緒に——」

 「 遊ばない 」


姪華がダルシーと呼んだ彼女もBBRの仲間だった。


 「 えー…つまんない…」



姪華も諦めたようで、そのままダルシー、美希を通り過ぎ、倉庫の二階へ行ってしまった。


ダルシーはその様子を何でもないという顔で見てから、倉庫を出て行こうとした。


 
鉄で出来た扉のところまで歩いたところで、声がした。

 





 「 〝ダルシーちゃん〟逃げたって無駄だから 」




憎たらしい声が、後ろで聞こえた。


聞くだけで、反吐が出る。



 

 「 気安く呼ばないで 」



短く、そして出来るだけ冷たく美希に言うと、ダルシーはさっさと出て行った。



 

   私が仲間になったのも、私が今、此処にいることも———





 
  全ては、たった一人の友達の為。