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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 狙われた姫 (唄子が復帰しました) ( No.58 )
- 日時: 2009/10/17 17:44
- 名前: 唄子 ◆pHAblsSAME (ID: xlVw1wG6)
第十一話 菫の最後
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※菫目線
さっきも依頼を引き受けた。青峰 美という子から。私と友利子は依頼を引き受けた礼に受け取ったお金を使って暮らしている。友利子は…さっきも依頼を受けたみたいで今、家にいない。
友利子「お姉ちゃん、ただいま。」
友利子が帰って来たようだ。
菫「ほら、次の依頼あるわよ。」
友利子「…やだ。」
友利子は何故か嫌がった。今までそんな事は無かったのに。
友利子「私、お姉ちゃんの事、嫌い。」
菫「な…何よ。突然。」
友利子「私はお姉ちゃんのものじゃない。」
私は腹が立った。
菫「ゆ…友利子!誰のお陰で友利子は生きてると思ってるの!?」
友利子「お金を稼いでいるのは、私。お姉ちゃんはほとんど仕事してないもの。」
確かに、私は宿題とかで忙しい。でも、料理を作ったり、洗濯したり、とにかく家事をしているのは、この私よ。…友利子に何が分かるの?もう、両親はいないのよ——
ガチャッ
突然、家のドアがこじ開けられた。
男「…お前らか。いつも辺りを爆破しているのは。両親がいなくなったと思ったら、今度は姉が妹に命令か。姉は今まで、妹に何を教えやがった?」
“Ainaka”の幹部だ。
菫「キャッ…止めて、何するの——。」
バァァン
私は、友利子を残していってしまった。友利子はあの男に連れ去られた。——友利子が連れ去られたのは、両親がやられて以来だ。
“Ainaka” とにかく許せない組織。どこまで友利子から物を奪.うつもりなの——。
友利子は、数年経つと私の事をすっかり忘れてしまった。暫く“Ainaka”の下っ端の家族に育てられたのだ。生まれた時から友利子には私がいたのに。まさか…
私が悪い姉だったから、忘れざるを得なかったの?
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