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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 涙冠水幻 ( No.7 )
- 日時: 2009/09/09 22:08
- 名前: 涙。* ◆1Et5qn7pjU (ID: 2WPGd65I)
01話 『悲しみ溢れる少女』
長男、叶夜が亡くなってから、もう二週間が経った。
四男の神夜、五男の海夜、三男の白夜は、
学校へ向かった(三男・白夜はほぼ強制)。
長女、聖夜は叶夜が死んでから自室に引きこもっている。
「また行かないんですね…。大丈夫でしょうか…」
「大丈夫だろ。つか、いい加減にしろっての」
「に、兄さん…。きっと聖夜は皆以上に悲しんでるんですよ」
海夜は白夜に言った。
白夜はそうだなと言うと、玄関を出て学校に向かった。
*...▼
学校の教室に入るとまず近寄ってくるのが、
聖夜の友達、クロス、初音、ミウの三人だった。
「あ、あの…。聖夜さん、大丈夫ですか?」
「あぁ、もうそりゃピンピン…!」
初音の質問に答えようとした白夜は、
神夜にカバンで頭を思い切り殴られた。
「ってーなッ!このバカヤロー!」
「バカヤローなんはアンタやろーが」
神夜は言った。
すると、白夜達の背後から声がした。
「そこ、邪魔なんだけど」
「はぁ?!家でグズグズ引きこもってたヤツにって…」
その声を聞いてからしばらくして分かったのか、
白夜は声を出すのを止めた。
「の、聖夜さんっ!よかった…」
初音は驚いた後、落ち着いたように溜め息を吐いた。
三人もかなり驚いていた。
そして聖夜はこう言った。
「別に貴様達の為に来たわけじゃないんだからなッ!!
そ、その、気分転換に来ただけだからなッ!!」
「相変わらず、ツンデレな性格なんだねぇ。」
クロスが言うと、聖夜は顔を赤くして後ろを向いた。
その様子を見て、白夜達は笑ったのだった。
* E n d *
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