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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 暗闇に紅い薔薇が咲く ( No.149 )
- 日時: 2009/09/28 17:59
- 名前: b'`*)ノ桜姫⌒゜* ◆hjAE94JkIU (ID: LWhCOkz/)
- 参照: http://www.doumori.com/bbs_talk/show.php?kiji_id=332573
19話 虚ろな心は自尊の塊
黒い襖の前に私は降り立った。
襖を開けると中には白い着物を着た未来がいた。
未来は驚きと恐怖の入り混じった眼で私を見る。
それもそのはずだ。
私の頬と髪からは血が滴り落ちているし、何より服は返り血塗れで手には剣と鎌……怖がらない方が不思議だろう。
「アッ……アンタ……薔薇園風恋!?何でっ……」
未来はガタガタ震えながら私を見上げる。
『……貴女の魂を回収に来たのよ』
未来は眼を丸く見開くと私の隙をついて日本刀で斬りかかってきた。
……ッ!!
油断していた……。
日本刀は私の頬を掠めた。
頬から血が垂れ落ちる。
流石は極道一家の跡取り…………でも……。
『死神を……舐めないでよ? 風薔薇刑!!』
私が叫ぶと風が舞い起こり、未来に絡みつき身体の自由を奪った。
そして赤薔薇の花弁が私の鎌に纏わりつき……巨大な赤い刃の鎌になった。
「……!!!!!」
未来は言葉を発することもできずただ震えている。
『この……愚か者』
グシャッ………。
嫌な音がした。
続く(え
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