ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:  暗闇に紅い薔薇が咲く 想 ( No.282 )
日時: 2009/10/12 18:18
名前: b'`*)ノ桜姫⌒゜* ◆hjAE94JkIU (ID: .v5HPW.Z)
参照: http://www.doumori.com/bbs_talk/show.php?kiji_id=332573

33話 途切れる意識の中で

体中にドロドロとした液体が纏わりついてくる。

そうか……


——オレタチハヌマニオトサレタンダ——


途切れゆく意識の中一つの考えが頭を過る。



———何故俺だけじゃなく燐も生贄なんだ?生贄は俺一人で十分だろう?——


*燐目線*

眼を開くことも出来ないドロドロした液体の中、意識が薄れていく……。

それでも頭に残る一つの意識……


——何故私だけじゃなく煉まで生贄なの?生贄は私一人で十分でしょ?——



燐を



煉を



生贄にした……この村全て……いや、世界が憎い!!


その時、身体に纏わりつく沼の水の感触が無くなった。


気づいたら燐と手を繋いで闇の中に立っていた。


目の前には黒地のドレスに紫の薔薇の刺繍をした蒼い髪の少女と同じ黒地のドレスで……こちらは翠の薔薇の刺繍をした翠の髪の少女が立っていた。



続く(何