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第1章　シニガミサマ　
1話　血色ノ日

———ねぇねぇ、君には憎い奴やウザい奴がいない?消えてほしいなぁって思わない?

そう思ったら「シニガミサマ」にお願いすればいいんだよ?シニガミサマは君の願いをきっと叶えてくれるよ?

だってシニガミサマのお仕事は　　　　　　　　　　　————————人の魂を狩る事だから


とある静まり返った夜のこと…

「ぎゃあぁぁぁぁぁ!!」

静かな暗闇に断末魔の声が響き渡る。傷口をかばいながら男が死にもの狂いで逃げていく。

————が、その先は行き止まりだった。

「おっお願いだ!助けてくれ!!金なら払う!!」

自分を追いかけてきた、私に対して必死で命乞いをしてくるこの男…だが私はは冷たく男を見下し蹴り飛ばした。

『何言ってるの?貴方が悪いのよ?私はただ…憎しみの依頼を受け……魂の回収に来ただけ』

私はそう言うと男の胸に深々と剣を突き刺した。

男は目を見開き倒れていき、私の服は返り血で染まる…

私は服のポケットから1枚の薄い紙を取り出した。

『「出羽　名井蔵」の魂…確かに回収しました』

すると紙に書かれていた「出羽　名井蔵」の文字が徐々に薄くなり、やがては消えた。

…あら、失礼しました…自己紹介が遅れたようね。

私の名は風恋　一応言っておくと…死神です。

……その顔、信じて無いでしょう?

え?信じてるけど何故死神がこんな人間を殺してるかって?


———————それは…———

　　　　　　　　　　　続く