ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 不思議な世界〜血の国〜 ( No.14 )
日時: 2009/09/12 19:12
名前: 紅 ◆NC1AxUg.ec (ID: DrxGkANi)

03 目(書き直し)

あれ、疲れてるのかな?
目をこすって、もう一度水たまりを覗いてみた。
やっぱりいる! 血だらけの私がいる!
「葵っ! ちょっと、この水たまりに血だらけの私が、
私がいるの! 本当に! ホラ!」
すると葵は笑った。
「水たまりなんて、どこにもないよ?
疲れてるんじゃない? 家でゆっくり休めば?」


嘘!? 葵には見えてないの!?
「本当にいる! いるんだって!」
「また私を驚かそうとしてるの?」
「ちがうよ!」
もう何言っても信じてくれない。
誰も信じようとしない。
この目は、おかしいの?
幻覚を見せているの?
そんなわけないよね。
でも、もし幻覚なら、





あの優しい葵も、
今普通に暮らしている日々も、



幻覚だったことになる。

そんなの嫌!
神様、
どうか私を助けてください!
そう強く、心に思いながら、葵と帰った。