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Re: ミイツケタ… 〜かくれんぼ編〜 ( No.8 )
日時: 2009/09/13 18:52
名前: 魅了 (ID: 6cIiBe7I)

1章 第1話 「手紙」
ジリリリチュンチュン……ジリリリリリリリリ……

蛍の家はマンションの602。1番上だ。

蛍の部屋には朝日の光が差し込み、雀の鳴き声が聞こえ
た。

雀の可愛らしい鳴き声と共に聞こえるのは……時計の音。
 カチッ

かけ布団から手を出し無意識に時計を止めた。

直後、蛍の母がズカズカと部屋に入ってきた。

母「蛍!起きなさぁい!!!朝ご飯出来てるわよ!!」
母が耳元で怒鳴った。隣の家に聞こえる程の声の大きさだ。

蛍「は、はぁい!分かったよぅ……!」

蛍はテレビをつけて食卓に座った。

蛍「うわぁ!美味しそう!いっただっきま〜す!」

女子とは思えない勢いで朝ご飯を平らげた。約3分。

食器を台所に放り投げると顔を洗い歯を磨いた。

そしてタンスから「情熱」と書かれた赤いTシャツと、ショートパンツに着替えた。

蛍の服のセンスはいまいちだ。

靴下はしましまのニーソックスを履いた。

何とも微妙な組み合わせだった。

7:50 蛍はランドセルを背負い鍵を首にかけ玄関を開けた。

ポストに入ってた新聞等を家に放り込んだ。その時に、
1枚の手紙が落ちた。蛍宛てだ。

蛍(何だろう……)

蛍は封筒を開けて文を読んだ。不気味な便箋だった。

蛍(地獄のかくれんぼへようこそ?今日は私にとって素晴らしきショーの日です。私を悲鳴で楽しませてくださいね……って何これ!一応持っていこ!)

猛ダッシュで学校へ向かった。信号も無視して。

蛍の通ってる松ヶ丘学校についた。

何故かいつも校庭で見かける子達が居ない。居るのは自分の靴箱に行ってる人たちだけ。

不思議に思いながらも靴箱に向かった。上履きに履き替えると、6−1の教室へ行った。

魅世「あっ蛍ぅ!ね、蛍、この手紙届いた?」

蛍「……え?」

魅世は机の引出しから手紙を持ってきた。

蛍はその手紙を見て驚愕した。蛍に届いた手紙と一緒だったからだ。

魅世「あたしの家のポストにはいってて、皆もその手紙ポストに入ってたんだって。でね、後で先生に言おうと思うんだけど……」

蛍には魅世の言葉が耳に入らなかった。頭は真っ白。その場に呆然と立ち尽くしていた……
       続く
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長くてすみません!