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Re: black pokar -闇のトランプ- ( No.15 )
日時: 2009/10/03 20:52
名前: 黄乃 ◆0Ku9b/S5Cs (ID: vEM3XLLm)
参照: 呪 わ れ た サ ー カ ス へ よ う こ そ

-02 misanthropy -誰を信じればいい?-



サーカスに殺人鬼がいる、と聞かされて1日が経った。

そんなこと急に言われたって信じられるわけがない。

でもこうしてみてみると…

みんな殺人鬼になりかねないやつらばかりだ。

座長は

「俺はヒットマンだぜ」

とか言うし、アシェルさんは

「私の左目が見えないのは戦いの途中で斬られたからです」

とか言ってるし、あのヘタレの朱龍は

「俺は忍者!だからクナイ持ってんだぜ」

とか言うし…。

なんだこのサーカス。

犯罪者の集まりか?

「黄音ーっ!何考えてんの?悩みがあるなら相談のるよー!!」

この野郎(蒼碧)も何気に刀持ってるし…。

「いや、別にいいです。いーですからどっかいけ!」

てゆうか全員銃刀法違法じゃねえか!!

「なあ黄音。お前何か隠してるだろ?」

そう話しかけてきたのは蝶姫だった。

やっぱコイツ鋭いな。

「俺が隠し事してるのはいつものことだろ?」

なんて言ってごまかしてみても

「確かにそうだが、今回は大変なことを隠している。違うか?」

…やっぱ鋭いわ。

「んー…言っていいかわかんねえんだけど…ま、いっか」

虎雀が言っていたことをそのまま話した。

「誰が殺人鬼かは教えてくれなかったのか?」

「そこまでは虎雀もわかんなかったんじゃねえの?」




   その時俺は何もわかっていなかった。

   あいつが聞き耳を立てていたことも、

  誰を信じたらいいのか分からなくなることも、

   …誰にも話すべきじゃなかったことも。