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Re: black pokar -闇のトランプ- ( No.31 )
日時: 2009/11/10 20:43
名前: 黄乃 (ID: Qf.vQnPb)
参照: 呪 い の サ ー カ ス へ よ う こ そ 

-09 conclave -懐疑-



今このサーカスのことを

一番理解しているのは黄音だろう。

みんなを集めて会議を開こう。

秘密会議だ。



「みんなを集めたのはほかでもない、あの3人についてだ」

俺はサーカス団員全員を集めて

黄音から話を聞くことにした。

「一番この殺人について理解できているのは黄音だ。

黄音、全部話してくれないか?」

黄音は俯いたまま何も言わない。

「黄音…話してくれないと犯人をつかまえられない」

「死んじゃうんですよ?秘密を知ったら死ぬんだ」

やっと口を開いた黄音はよくわからないことをいった。

「みんな死にたくないだろ?だから話すことなんでできない」

死ぬのは俺たちだけで十分だ、と付け加えて

黄音はまた俯いた。

「俺たち…?まだ他にもいるのか?」

「僕です、座長」

そう言ったのは虎雀だった。

「僕が黄音に話したんです。きっと僕が悪いんです」

虎雀もそう言って俯いた。

「お前たちだけが死のリスクを背負っているなんで辛い…

頼む、話してくれ」

俺はそう言ったが2人は何も言わなかった。

「死んでも俺を恨みませんか…?」

しばらくして黄音がそう言って俺を見つめた。

「もちろんだ」

黄音は息を吐き出して話し出した。

「殺人鬼がサーカスの中にいる。それを知ったら死ぬ。

それだけです」

みんながざわついた。

“殺人鬼”と言う言葉におびえたのか。



「あーあ。俺たち全員殺人鬼に殺されちゃうよ」

黄音の目は冷め切っていて

“誰も信じるな”

と言っているようだった。