ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:       _______melodie. ( No.2 )
日時: 2009/09/15 11:32
名前: 稀羅 ◆DRCiQieXkE (ID: Uohuc6GT)

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「 最近、依頼がたまっているじゃないですか 」


モニターの横にある機械から、たくさんの紙がプリントアウトされ帝は全てに一瞬で目を通した。



帝は 一瞬だけ宙をみあげ、顔をしかめる。



「 どれもこれもありきたりすぎ。つまらないね 」


砕けたダイスをひろいあげ、長くて黒い爪で突く。
肩までついた黒髪がふわりと揺れる。


その横顔は、女性に間違える程の美しさだった。



「 ……どいつもこいつも、弱すぎ 」



「 それでは帝様、この依頼は如何でしょうか 」


そう言われ機械からプリントアウトされた写真をみつめ、帝はポーカーフェイスのまま尋ねる。


「 …… 誰、この娘 」

「 さっそく興味を持っていただけましたか 」

感情を持っていないはずのフィルレの声も心なしかはずんでいるようだ。



「 この世界の隅で殺人を隠している姫君です 」

帝は、ふっと笑みを浮かべる。


「 ふうん、なかなか美しいじゃないか 」


ところが帝は写真を丸めると、床にぽいと投げた。