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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: _____________melodie. 〜残酷な死神〜 ( No.4 )
- 日時: 2009/09/15 19:43
- 名前: 稀羅 ◆DRCiQieXkE (ID: Uohuc6GT)
--- 03
奥から現れたのは金髪で長い髪をした美少女……のような死神。
誰もがうっとりするような顔立ちなのだが、
帝は見慣れているためか、表情ひとつ変えない。
「 フィルレ… 早く連れて行けよ 」
「 はい 」
すると、フィルレと呼ばれた死神は呪文を唱え始めた。
気が遠くなるような、でも幻想的なリズム。
歌を歌っているような…しかし呪文に過ぎない。
フィルレは閉じていた眼を、ゆっくり開けた。
風も無い、空気が淀み、草も枯れ果て、建物も崩れ落ち、空も真っ黒な、人間界の隅。
死神ふたりがぽつんと降り立った。
「 滅びてる。美しくないね 」
そう言う帝の表情は笑っていた。
フィルレは呆れた声で笑うと
道を案内しながらふたり、足をすすめる。
すると、場所に似合わない大きな城がみえてきた。
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