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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: _____________melodie. 〜残酷な死神〜 ( No.5 )
- 日時: 2009/09/16 09:30
- 名前: 稀羅 ◆DRCiQieXkE (ID: Uohuc6GT)
--- 04
「 醜いオーラが出てる 」
帝が小さく呟くとフィルレが口を開いた。
「 ゾル姫が居る城でございます 」
ゾル……。帝は何かを感じ取っていた。
帝は暫くすると持っていた鎌の先を舐めた。
「 何か殺りたい気分だよ 」
赤い眼をして、すっかり“殺る気”だ。
「 ちょうどいいじゃないですか─── 」
フィルレは微笑む。
帝の幸せこそがフィルレの幸せなのだ。
帝は鎌をおろすと、辺りをみまわし城に足を運んだ。
「 いやああああっ! 」
いきなり響き渡った女の声。帝は微笑んだ。
「 ゾルか? 」
「 ひっ……!人間っ!こないでえっっ! 」
声のするほうのドアの前に足を運び、帝は6回ノックした。
「 人間っ…!いやああああ! 」
ギィ…… 扉を開けて一番初めに帝の視界に入ったのは、
黒ずんだドレスを着て、やせ細った姫君の姿だった。
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