ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 白銀の時計と黄金の唄 ( No.10 )
日時: 2009/09/22 16:52
名前: うみねこ (ID: kOmP6qDh)

第3話 

エミリアは朝ごはんを食べながら、新聞を読んでいる。
そのせいか、エミリアの手の動きが止まる。

「うわっ・・・誘拐だって!かわいそう!」

「・・・?新しい事件ですか?」

ほら、読んでみて。
エミリアは新聞をユーリーに渡した。
そこには、こう書かれていた・・・

日本から誘拐されていた少女が逃走中!
見つけた人は、保護してください。

その下には、その子の顔写真が載っている。
長い黒髪に幼い顔をしている少女・・・

「わーっ、日本人ってさ、美人だよね!会ってみたいな♪」

「もうどこかの家で保護されてる可能性もありますよ」

「じゃあ、見つけたらスグに保護するからッ」

ユーリーも朝食を食べ始める。
・・・トマトだけ、綺麗に残して。
それに気づいたエミリアはこう言った。

「あれ、トマト嫌いなの?後で食べるとか?」

「・・・嫌いなんです。子供、とか言わないで下さいね!」

「へ〜!ユーリーにも嫌いなものがあったとはね!」

トマト嫌いの原因は、貴方ですよ。エミリアさん。
昔、まだ2人が4歳だったときの話。
エミリアが大量のトマトをユーリーの口に押し込んだ、とか。
そのせいで、ユーリーはトマトが嫌いになったのだ。