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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 光求戦争火 ( No.1 )
- 日時: 2009/09/22 16:02
- 名前: 羽夜 ◆nMd1z9k37E (ID: xYJBB/ey)
◆序章
「泣かない。絶対泣かない」
目元は泣いた後の様に腫れているが、そう決心した一人の少女が居た。
少女は、6か7歳くらいの背丈で、丸っこい顔立ちに、ふわふわとした金色の長髪に、目は海の様な澄んだ青色。服はクリーム色で、少しブカブカのセーターと膝下5センチ程の紅色のスカート。セーターも、スカートも、汚れている。靴は使い古した茶色のブーツ。
戦争が起きなければ、まだまだ綺麗なセーターとスカートだったのに。ブーツもまだまだ使えた筈。
だけど、そんな事は思うだけ無駄なのだ。少女を取り合う戦争は少女が捕まるまで続くのだから。だから、少女は逃げないといけないのだ。わたしが、神族でもあり、魔族でもあり、人間でもあるから、この戦争は終わらない。そう思った少女は、また涙ぐんだが、何とかして我慢した。
戦争と逃げ、世界の光を知りたい、少女のお話——。
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