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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: -黒椛色刃- ( No.1 )
- 日時: 2009/09/23 09:31
- 名前: 軌龍胡 (ID: .Gl5yjBY)
壱
「また指令かよ・・。莫迦ぁ。」
愚痴をこぼす。 それが私の好きなこと。
柊桜黒。14歳。現在の言葉でいうと中学二年生・・らしい。
私が住んでいる町、極楽弔歌。 意味は〝全てを手に入れる〟。
この町は武士があふれかえっている。というか男ばっかで女なんぞ町の数人しかいない。
さっき言っていた指令というのは、錬欽の仕事のこと。私の父上が錬欽職人だ。だから手伝わされる。
「桜黒ぉ!手伝いに来たよ!!」
素早く戸が開く。 幼馴染がきた。
奉ノ梓鰓。めっちゃ優しい。けど人殺し。私と同い年で梓鰓は孤児。だから毎日のように遊びに来る。
黒翼剣の仲間を連れて。
「無理しないほうがいいですよ。明日から出るんでしょう?」
「華羅の言うとおり。休め桜黒。」
私に敬語をいつも使う子。烈痲華羅。12歳だ。小柄だけどすごく美人で羨ましい。
それと梓鰓の親友の椿越爪。通称エツ。
私と同い年。でも背がめちゃくちゃ高い。
「桜黒。休め。父さんがやってやるから。」
「あ、ありがと・・。」
階段のほうから誰か降りてくる────
「全部やらせなさい。」
壱・・終
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