ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 。*°月夜のベリー 〜お金と駆け引きと、探偵ごっこ〜°*。  ( No.2 )
日時: 2009/10/03 17:04
名前: 美夜 (ID: .MCs8sIl)

 「暇。」

 この言葉を口にしたのは、今日で何回目だろう。
私はもう、退屈で仕方がない。

 「紅鈴様、それではパリにでも行きますか?」

「嫌よ、飽きたし。 ・・・てかさ、あんたあたしが暇って言う度に、パリ行きますかって言ってんじゃん!」

  
 だいたい、パリに行ってどうする訳?
もう、欲しいものないし、美術館なんてもっと退屈。

 どうせなら、そうだな・・・渋谷!
近所なのに、行ったことがないし。
 
 そんで、倖奈も誘って。

人間観察がしたいだけなんだけど (笑)


 「パリより、渋谷行きたい。」

「えっ?! 嬢様?渋谷・・・・・ですか?」


 「いいから、早く車の手配して!!!
あんた、行きたくなかったら行かなくてもいいから」

 「それは駄目ですよ。お父様に怒られます」

「倖奈ん家に連絡して、今日一緒に行けるか確認して」


 「・・・渋谷は駄目ですよ・・・・・」

「はぁ?・・・・あっそ、じゃあ、私一人で行きますから〜♪」

 
 「嬢・・・・嬢様!!!紅鈴様!!!!!!!」


 オートロックの部屋の暗証番号、ハッキングして
上手く、抜け出せることに成功♪


  バーカ、  私を何歳だと思ってんだっつーの



 走ったことがない私。勉強はできても運動はやらせてもらえなかった。

 だから、遅いかもしれないけど全速力だ。

玄関を見つけて、力の限り押した。

 くそ!!!重い!!!!!


 「待ちなさい、嬢様!」
背後から、一人の使用人が迫ってくる


 やべ、捕らえられる!
そう思って、咄嗟に玄関のドアを蹴った・・・