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Re: この世界を永遠の物に…… ( No.38 )
日時: 2009/10/19 16:57
名前: あっち ◆JEhW0nJ.FE (ID: wQTxIR3h)

*5

俺は帰る準備をして帰ろうとした。その時、後ろから声が聞こえる様な感じがした。
俺は後ろを振り向いた。すると、少年少女の2人が廊下の角で話している。何を話しているのかがとても気になり仕方無かったが、我慢して帰ろうとした。その時、少年が後ろから俺に声をかけてきた。

「君は昼休みが永遠になって欲しい事を求めているんだよね?」

誰にも話した事が無い筈だ。なのにこの少年は何故その事を知っている? まさか、この少年……エスパーか!? 俺の頭はパニック状態に陥った。俺が密かに思っていた願いがこいつは知っていたから。人間は秘密がバレるのを嫌がる感情が有るんだと改めて知らされた。

「俺の分からない筈の願いを御前等が何故知ってるんだ……誰から教わったんだ? なあ、なあ!!」

声をあげて言う俺。その俺の姿を見つめる少年と少女。何故答えない? 答えて欲しい問いかけを答えてくれないのは何故だ……俺は溜息をつきながらそう思った。

その後、俺はあの少年と少女の事を忘れようと鞄に教科書、ノート等を入れ、階段を駆け降りる。必死に階段を駆け降りたり廊下を突っ走ったりする俺を見て怒る先公が居たが無視。とりあえず学校を出て家に帰る事だけを思って俺は下駄箱にまで走った。
下駄箱で上靴を脱ぎ、靴に履き替えて学校を出る。嗚呼、やっと学校を出た……後は家へ帰るだけだ。
茜色に染まる夕日の中、俺は前を見つめながら家へと帰った。