ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 桜蘭戦士伝——ouran-senshiden ( No.9 )
- 日時: 2009/10/06 16:43
- 名前: ☆:.:苺羅:.:☆ ◆RP4/4zHHbo (ID: fQl/VR.0)
- 参照: 時は大正、世界を滅ぼそうとしている組織が存在した——by桜蘭戦士伝
*01
「あー疲れたぁ」
社会の授業が終わって、私は机にうつぶせになってため息をついていた。
社会の歴史の授業は大好きなのだが、今日はどうもノートをとるのが忙しくて体力を消耗してしまった。
今回の時代は大正時代である。
大正といえば、サラリーマンという職業が現れて生活が比較的裕福になってきた時代だ。
和服から動きやすい洋服を着る人も多くなり、洋食も珍しいものではなくなった。
もっと裕福な家では、今みたいに電気冷蔵庫とか全部電気で動く、製品までが家に置いてあった。
「おーい香織!」
うつぶせになって考え事をしていると、後ろから声がした。
振り向くとそこにはノートをもって申し訳なさそうに立っている幼馴染の三井優志の姿があった。
……私の好きな人でもある。私はぶっきらぼうに返事を返した。
「あのさ、さっきの授業でノートとりそこねて……。それで写させてほしいんだけど」
「はぁっ!? わかったわかったはい」
私はため息をつくと、机の中から歴史のノートをとって優志に渡した。
これは得意な歴史だから渡しただけであって、他の教科だったら絶対優志にみせることなんてしない。
……こないだの期末が181点の馬鹿だし。
「こらーっ席につけーっ! ホームルームやるぞ」
休憩時間が終わったのか、担任の先生が教室に入ってくるなりそう叫んだ。
まぁさっきの授業が6時間目だったからなぁ。
帰り道、私は用があったので本屋によってから帰ることにした。
田舎とは言えど、結構車の数も多い春椿町。
今は便利な世の中でパソコンがあって、携帯があって、テレビがあって。
便利すぎる世の中ではたして人間は、本当に地球の事とか考えているんだろうか。
……なんか、考えていないような気がする。
嗚呼、大正時代にいってみたいなあ……。
そんなありもしないことを考えて、私は夜10時に眠りについた。
これからそんな非現実的なことがおこるとはしらずに。