ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 人・類・滅・亡・リモコン ( No.133 )
日時: 2009/12/26 11:21
名前: 唄子 ◆pHAblsSAME (ID: PQvy21Xz)

第四十話 家にこもるだけの生活
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「奈央土、お前、これからも学校行かないつもりか?」
「二度と行かない」
ノアは俺に学校に行くように催促する。……こうしていても香里が起こした事件の責任はとることができないのは分かっている。だが、男には二言などない。
「お前、さっさと学校行けよ、遅れるだろう」
「……」
ノアは部屋を出た。……そうだ、ノアが買っている雑誌に人類滅亡リモコンについての情報が載っているとノアから聞いたのだ。え、読者のお前も内容が見たいのか?……しょうがないな。

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人類滅亡リモコンの秘密!

人類滅亡リモコンには、ボタンが一つだと思われていたが、四つあることが分かった。右の写真が人類滅亡リモコンである。ボタンの説明は下に書いたので、よく読んでおいてほしい。
*1と書いてあるボタン
DARK GOD本部の地下にある爆弾の爆発を防ぐためにある壁をどけるためのボタン。もう一度これを押すと壁が元に戻る。
*2と書いてあるボタン
1と書いてあるボタンと同じ。
*3と書いてあるボタン
爆弾の隣にあるロボットの起動スイッチ。もう一度押すとロボットの電源が切れる。
*4と書いてあるボタン
ロボットを使って爆弾に点火させ、爆弾が爆発する。
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……地下にはロボットがあったのか。それは聞いた事が無かった。しかしこのリモコン、よくできている。地上からの衝動が原因で爆発するのを防ぐことができるからだ。……って感心している場合ではない。本部襲撃までにどんな感じでDARK GODを倒.そうか考えなくてはならない。
「奈央土君、誰かが呼んでいるわよ」
最近、サラさんも親も俺のことを奈央土と呼ぶようになった。
「おう、今行く」
俺が玄関のドアを開けると、立っていたのは——香里だった。
「か、香里!? 学校じゃねえのか?」
「忘れたの? ウチが学校に行っていない日があったこと。」
……そうだった、俺が学校に通っていた頃、たまに香里が休んでいた。
「ちょっと上がる」
「おい、お前……ここ、ノアの家だが」
「いいのよ奈央土君、学校の友達でしょ?」
サラさんはそう言った。……友達ではないんだが。
「奈央土、実は黒名 夢歌って人がPINK HEARTの再復興に協力しているの。PINK HEARTがDARK GODに奪われた金を使ってね。でも、夢歌って人、元々は洗.脳されていてDARK GOD側の人間だったみたい」
「ああ、夢歌の洗.脳を解いたのは俺だ。その後、俺が小学生の頃に助けてくれた男が夢歌を連れて行った」
「その男、DARK GOD側の人間だけど、一応DARK GODにとってマイナスな事をしている。その金も、DARK GOD本部から持ち込んで夢歌って人に渡したんじゃないの」
「そうかもしれない」
「まあ、奈央土の行いが良かったからこうなったのかもしれないけど。じゃあ、もう帰る」
「おい、ちょっと早くないか?」
……何言ってるんだ、俺。
「急いでるの。家で杏江にメール送るから」
「いつでも出来るんじゃねえのか?」
「気分的に、今、送りたいの」
香里は黙って家から出た。……変な奴だな。そうだ、俺も久々に提雄にメール送ろうか。中国って、どんな国かよく分かんねえし。
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